やっててよかった! 指先を器用にする「遊び以外」の方法
- 育児・子育て
紐通しやパズルなど、指先によいといわれる遊びはたくさんあります。では、遊び以外ではどうでしょうか? 実は、日常の中にも指先を器用にしてくれる動きは溢れています。普段の何気ない活動の中で、指先をたくさん使いましょう。
指先はさまざまな場面で活躍する
指先の器用さのことを、「巧緻性」と呼びます。この巧緻性は、小学校に行ってからさまざまな場面で必要になります。箸を持って給食を食べたり、鉛筆で字を書いたり、消しゴムで消したり……。何気ない動作の中で、指先はたくさん活躍しているのです。
他にも、料理を作ったり、何かを操作したり……。学校だけでなく、仕事や家事をする時も必要となる巧緻性。子どもだけでなく、大人になってからも生活に欠かせないものです。
さて、この巧緻性を高めていくには、小さいころから少しずつ経験を積むことが必要です。でも、箸や鉛筆を小さいころから持たせる必要はありません。遊びや生活の中で、「指先を使う」という経験をたくさんすれば、箸や鉛筆を持つための力も自然と育っていくでしょう。
遊びだけじゃない! 日常の動きの中で指先を鍛えよう
今回は、日常の中で指先を使える場面を集めました。普段、当たり前に大人がやっている動きも、子どもにとっては指先を使うよい機会になります。
・おやつの時間
おやつは、指先をたくさん使える時間です。たとえばこんな動き。
- ギザギザしたお菓子の袋を開ける
- ゼリーのフタを開ける
- アメの包み紙を開ける
- ペットボトルのフタを開ける
- ストローを伸ばす
他にもたくさんあります。小さいお子さまだと、つい保護者のかたが開けてしまいがち。せっかく毎日やる動きですから、ぜひ指先を鍛える時間にしたいですね。おやつが食べられるので、子どももやる気になるでしょう。
はじめは難しいので、保護者のかたが途中までやってあげてもOKです。切り込みを入れてあげたり、半分だけ開けてあげたりしてみましょう。まずは指先の動かし方と達成感を味わえるようにし、徐々に子どもがやる範囲を増やしていきます。そうすれば、少しずつ一人でできるようになってくるでしょう。
・着替えの時間
大人にとっては何でもない着替え。ですが、子どもにとっては指先もたくさん使う大変な活動です。ボタンかけや、ジッパーの上げ下げなどは、指先を使う代表的なもの。他にも、靴下を履いたり、靴の面ファスナー(マジックテープ)をはがしたり、さまざまな場面で指先は必要になります。パンツを履くだけでも、しっかり手の平や指先を使っているのです。
こちらも、難しければ途中までは保護者のかたが手伝ってあげましょう。ジッパーを途中まで上げてあげたり、ボタンを半分見えるように通してあげたりします。最後の達成感を味わえるようにすると、やる気につながっていくでしょう。
ただ、保育園や幼稚園だと、ボタンやジッパー付きの服がNGのところもあります。その場合は、お休みの日の服やパジャマなどで取り入れてみてください。
・ご飯の時間
箸やスプーンが指先を使うものだということはわかるでしょう。でも実は、掴み食べの段階から指先の力は養われています。ですから、掴み食べはどんどんやらせてあげましょう。片付けがちょっと大変ですが、指先の感覚も育ててくれる大事な時期でもあります。
また、箸やスプーンを使うようになってからも「手」を使って食べるものを用意してあげるとよいでしょう。たとえば、トマトのヘタを自分で取ったり、枝豆をさやから出したりする動きは、指先をしっかり使います。食べやすいようにすべて用意してあげるのではなく、子どもができるところを残してあげると◎です。
・お手伝いの時間
お手伝いの中にも指先を使う動きはたくさんあります。洗濯物を洗濯ばさみで留めたり、野菜の皮むきをしたり……。お皿や箸を配るだけでもよいでしょう。
お手伝いもしてもらえて、さらに指先も鍛えられれば一石二鳥ですよね。終わった後は「あろがとう」と感謝の気持ちを伝えれば、さらにやる気もアップするでしょう。
無理強いはせずにできることから少しずつ
急に難しいことから始めると、子どももやる気がなくなってしまいます。「やりたくない」となってしまったら、結局指先も使わないことに……。これでは意味がないですよね。
ですから、無理せずできることから進めていってください。指先は「使う」ことが大切なので、「できる」「できない」にこだわらずとにかく経験させてあげましょう。まずは簡単なことから。上手になってきたら、「ちょっとだけがんばればできるくらい」のレベルに上げていくとよいでしょう。
まとめ & 実践 TIPS
箸や鉛筆を練習することは大切ですが、それだけに着目してもうまくいかない可能性があります。指先の使い方が上手になっていなければ、うまく扱えないものだからです。
「やらせたいこと」だけを教え込むのではなく、まずはそれができるように土台作りをすることが大事。そのために、日常の中でたくさん指先を使っていきましょう。もちろん、遊びも大切です。
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