鉄棒を使わない!? 「逆上がり」練習法を体操の指導者が伝授
鉄棒の技の中でも、苦手とする子どもが多いのが「逆上がり」。「湘南とびうお体操クラブ」で、運動の苦手な子からジュニアナショナル選手までを指導してきた佐藤貴史氏は、「逆上がりは、ちょっとしたコツがつかめれば決して難しくない」と話す。ベネッセ教育情報サイトが、上手な練習法を伺った。
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●練習1:マットで後ろ回り
最初は鉄棒を使わず、マットの上で後ろ回りの練習です。まず「身体が回転する」という感覚を身に付けます。身体を後ろに回転させたり、逆さにしたりする感覚が身に付くと、スムーズに逆上がりの練習に入れます。座布団でもできますから、ぜひご家庭で取り組んでみてください。
まず、マットの上で体育座りをします。その姿勢のままあごを引き、背中を丸めて後ろに倒れ、半回転します。倒れながら、ひざは自然に伸ばして、つま先が頭の向こう側の床に着いたら、そこで回転を止め、反動を付けてもとの体育座りに戻ります。この一連の動作を繰り返します。両手は両耳の近くに着き、回転する時の両足はなるべくそろえて、途中でひざが開いてしまわないように注意してください。保護者は、足や腰を支えて補助しましょう。
●練習2:座ったまま足を振り上げる
次に、鉄棒に見立てた棒を使う練習です。逆上がりをする時のように、両手で棒をつかんだ状態で、練習1で行った後ろ回りの練習をしましょう。両手(腕は肩幅くらいに開く)で棒をつかみ、下腹の位置に当てます。そのまま、マットに腰を下ろします。
練習1では両足をそろえた状態で転がりましたが、今度は、逆上がりをする時の足の動きにより近づけましょう。片方の足の裏でマットを蹴って後転を開始し、もう片方の足は、遅れてついていきます。前後に開いた足は、横から見た時に「チョキ」の形になっています。マットを蹴ったほうの足のつま先が頭の向こう側の床に着いたら、回転を止めて、もとの姿勢に戻ります。
出典:後ろに回転する感覚を身に付けよう -ベネッセ教育情報サイト