子どもが新型コロナに感染してしまったら? ベネッセ教育総合研究所が子どもの生活・学びの困りごとに応えるシリーズ(1)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がまだ収束しない中、子どもたちの生活や学びに不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今までにない状況下では、情報を正しく理解し、正しく恐れることが大切。
ベネッセ教育総合研究所が運営するインターネット上の「子ども学」の研究所『チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)』では、支援してくださっている専門家の方々に、健康・生活・学びをテーマに、正しい知識や対処法をうかがっていきます。

6回にわたり、医学博士でもあり、CRN所長とベネッセ教育総合研究所常任顧問でもある榊原先生による健康面に関するお話をお届けしていきます。

●情報を知って正しく恐れよう

わが子が新型コロナウイルス感染症にかかってしまったら…。どんな症状が出るの?家族はどうしたらいい?経験のないことだけに、心配も大きいと思います。
感染した場合にどのような症状が出るのかというと、大人も子どもも大きな違いはありません。つまり、症状が出ないケースもありますし、症状が出ると、比較的長く続く中熱から高熱にかけての発熱、咳、味覚異常。それから、症状が進むと肺炎症状として、強い咳や呼吸困難が出るのが一般的です。ただし、子どもの場合は下痢や嘔吐などの消化器症状が出ることもありますので、そこは注意しておくといいかもしれません。

一方で難しいのは、子どもの場合は、感染しても外から判断するのが難しい場合があるということです。大人は、運動したり階段を上がったりしたときに息苦しさを感じて、自分で「おかしいな」と気づくわけですよね。ところが、とくに小さなお子さんは、息苦しさや味覚異常があっても訴えない可能性もありますから、そのあたりも心に留めておくといいでしょう。

●家庭でケアする場合はゾーニングに注意

もしも肺炎の症状が出たり、PCR検査などで感染が確定したりした場合は、大人と同様に入院ということになります。ただし、熱だけが続く、咳が少し出るといった場合は、指定されたホテルなどで自己管理することになっていますが、子どもの場合はそうもいきませんよね。現時点では子どもだけが感染するというケースは極めて稀(まれ)ですが、それでもお子さんだけが感染してしまった場合は、家庭内でケアするケースが多くなると思います。

その際に注意しなくてはいけないのは、何と言っても保護者のかたが感染しないようにするということでしょう。そこで大事なのが、ゾーニングです。お子さんに「ずっとこの部屋にいなさい」といっても無理でしょうから、いくつかの部屋とトイレだけはオーケーとする。そして、防護服にあたる使い捨てのレインコート、マスク、そして薄いゴムの手袋をお子さんがいる部屋の入口に置いておき、それらを身に着けたうえで、お子さんと接するのがおすすめです。

上記記事はベネッセ教育総合研究所が運営するチャイルド・リサーチ・ネット(CRN)に掲載した動画をもとに作成したものです。
チャイルド・リサーチ・ネット(CRN)は「子どもは未来である」という理念を掲げ学際的、国際的な活動を推進する、インターネット上の「子ども学」研究所です。ベネッセ教育総合研究所の支援のもと運営されています。

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ベネッセ教育総合研究所の支援のもと運営されています。

プロフィール

榊原洋一

榊原洋一

医学博士。CRN所長。お茶の水女子大学名誉教授。ベネッセ教育総合研究所常任顧問。日本子ども学会理事長。専門は小児神経学、発達神経学特に注意欠陥多動性障害、アスペルガー症候群などの発達障害の臨床と脳科学。趣味は登山、音楽鑑賞、二男一女の父。

主な著書:「オムツをしたサル」(講談社)、「集中できない子どもたち」(小学館)、「多動性障害児」(講談社+α新書)、「アスペルガー症候群と学習障害」(講談社+α新書)、「ADHDの医学」(学研)、「はじめて出会う 育児の百科」(小学館)、「Dr.サカキハラのADHDの医学」(学研)、「子どもの脳の発達 臨界期・敏感期」(講談社+α新書)など。

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