子どもはどうやってほめたらいいの[スーパー保育士のお悩み解決]
「ほめる子育て」ってよく言いますよね。でも子どもをほめようと思っても、何をどうほめたらよいかわからないと言うお母さんも多いようです。そこで今回は、「子どものほめ方」をご紹介したいと思います。
最近は一部で「子どもをほめすぎてはいけない」「ほめないとしなくなる」などと、ほめることがよくないかのような情報もあるようです。でもみんなよく言いますよね。「私ってほめられたら伸びるタイプ」と。実は、子どもこそ「ほめられたら伸びる人」なのです。
「うちの子はほめるところが何もない」とおっしゃったお母さんがいたのですが、そんなことはありません。どんな子どもでも褒めどころは無数にあります。どこにあるかと言えば、そのヒントは「やって当たり前のようなこと」です。
たとえば、靴を一人ではいた。自分で手を洗った。ご飯を残さずに食べた。「ちょっと待ってね」と言ったら待ってくれた・・・。一見、やって当たり前のことのように思えるかもしれませんが、それらはすべて立派な「ほめどころ」です。子どもはほめられたことは繰り返す習慣があります。ほめるとその行動を繰り返すようになり、「見てみて一」と言って積極的にやるようになることが増え、やがてその行動は定着し、自分でも当然のことのようにしてやるようになっていきます。
できたときにほめる、というのも大切なポイントです。たとえばお片付けをしなかった時には叱ったりするけれど、きちんと片付けたときには何も言わない、ということはありませんか?中には、「言われなくても片付けなさいよ」と、片付けたのに叱るお母さんもいます。逆です。たったときにこそほめるのです。そうすると、その行動に「快」のイメージがつき、「苦」ではなくなり、叱ったときよりも何倍も積極的に取り組むようになっていきます。
手を洗わなかったときに叱るのではなく洗った時にほめる、あいさつをしなかったときに何か言うのではなく、あいさつをしたときにほめる、残したときにお小言を言うのではなく全部食べたときにほめる、というように、子どもが何か望ましい行動をしたときは、その都度ほめるようにしてみてください。次からは喜んでするようになりますよ。
ここで、ほめ方を具体的にお伝えしましょう。「えらいね」「かっこいい!」「じょうずね」「すご~い」といった、いわゆる「ほめ言葉」を言おうとするとなかなか難しく、また自分の子どもをそんな風にほめるのはちょっと恥ずかしいと言う方もおられます。
ほめ方は簡単。子どもが行なったその行動を口にするだけでいいのです。例えば、先ほどの例なら、「ひとりで靴を履けたね」「ちゃんと手を洗ったね」「待っていてくれたんだね」といった感じで、子どもが行なった行動をそのまま言うだけでいいのです。「えらいね」「じょうずね」などのいわゆる言葉は一切使っていないのに、子どもは「ほめてもらえた」と思います。「ちゃんと見ていてくれた」という安心感と嬉しさも感じ、自分に自信を持つようになり、どんどん意欲的な子どもになっていきますよ。
「やって当たり前のこと」をほめる。
「やったとき」にほめる。
「その行動をそのまま言葉で言う」。
この3つが、子どもをほめるポイントです。ぜひそうやってほめてみてください。たったそれだけでもお子さんはうんと伸びでいきますよ。大人も子どももやっぱり「ほめられると伸びる人」なのです。