≪笑顔の子育て≫なんてホントにできるの?[スーパー保育士のお悩み解決]

子どもの笑顔っていいですよね。わが子の笑顔を見ると、子育てのつらさも大変さも吹き飛んでしまいます。「何度見ても飽きない」「ずっと笑顔でいてほしい」というのがほとんどの親の気持ちだと思います。でも、それは子どももまったく同じです。いえ、むしろ子どもの方こそ、親の笑顔を見たがっているのです。子どもはママの笑顔が大好きです。ママの笑顔を見るだけで嬉しくなり、安心感を感じます。

子どもはママの笑顔が大好き

幼稚園や保育園で子どもたちにママの似顔絵を描いてもらうと、もうほとんどの子どもがニコニコ笑顔のママの絵を描きます。ママの笑顔が大好きだからです。テレビを見ている子どもが、面白い場面があると、そのたびに振り返ってママの顔を見る、という経験はありませんか?思わず笑ってしまう場面があるたびに「きっとママも笑っている」と思い、ママの笑顔を見るために振り返るのです。流行のギャグを真似て、ママが笑ったなら、そのギャグを何回もすることもあります。子どもはみんな、一度でも多く、ママの笑顔を見たいのです。

笑顔はみんな素敵です。でも自分では見られません。それでいいのです。「笑顔は人のためにある」という言葉がありますが、まさにその通り。笑顔は相手を幸せにする力があるのです。だから子どもは、パパやママ笑顔を見るたびに幸せな気持ちになります。 「子育ては笑顔で」などとよく言われるのはそのためです。

でも、子育ては大変です。ずっと笑顔でなんてできませんよね。中には「笑顔どころか、怒った顔や困った顔しか見せていないような気がする」と言うママもいるかもしれません。そんなママでなくっても実際、あまりに笑顔、笑顔と言われると、かえってプレッシャーを感じてしまいますよね。私は思います。確かに「笑顔の子育て」は大切ですが、ずっと笑顔でなんていなくっていいのです。子育てを一度でもしたことがある方なら、実際それは無理な話だということをよく知っています。

「ずっと笑顔の子育て」は難しい。だから「3秒の笑顔」を20回。

そこで、提案があります。「ずっと笑顔」でなくていいので、その素敵な笑顔を3秒ほど見せてあげてほしいのです。たった3秒でも子どもは十分幸せな気持ちになります。たとえば、子どもと触れ合う中で、3秒の笑顔が1時間の中に20回あるとします。時間にすると60秒です。1時間の中で笑顔でいるのはたったの1分。残りの59分は「普通の顔」でいいのです。でも、それだけで子どもは「いつも笑顔のママ」のように思ってくれますよ。59分は「普通の顔」だったのに・・・。

でも、そう言うと、「3秒でよくても、笑顔になることが1時間に20回もない」とおっしゃるママもいました。確かにそうかもしれません。でも、子どもに呼ばれるたびに笑顔で返事をしたり、いちいち笑顔で話しかけたり、なんて言いません。例えば、スプーンを落としたときに「あらら」と言って笑う。「きょうね、あ、違った!明日ね」と言い間違えたときに笑う。ごみをゴミ箱に捨ててもらったりするときに笑顔でお願いする・・・、取ってつけたような笑顔ではなく、ごく何気ない笑顔を、そのように何気ない場面で、ほんの数秒見せればいいのです。

笑顔がトレードマークになっているようなスポーツ選手でも、よく見ると「3秒ほどの笑顔」が「ごくたまに」あるだけで、競技中はもちろん、普段の生活の中でも、その時間のほとんどは私たちと同じ「普通の顔」でいたりするものです。でもその素敵な「3秒の笑顔」がいつも笑っているように思えるのです。

お子さんにもぜひ「3秒の笑顔」をたくさん見せてあげてくださいね。それだけでお子さんは毎日幸せな気持ちになり、ますますママが大好きになりますよ。

プロフィール


原坂 一郎

KANSAI こども研究所所長。23年間の保育所勤務時代には、どんな子どもも笑顔になるユニークな保育が注目され「スーパー保育士」と呼ばれた。現在は「こどもコンサルタント」として、子どもおよび子育てに関する研究・執筆・講演活動を全国で展開している。

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