3歳児の反抗期にどう接すればいいの?

お子さまが3歳を迎える頃イヤイヤ期が落ち着いて、スムーズにコミュニケーションがとれるかなと期待しているお母さんも多いかもしれません。しかし、3歳になるとそれまで以上に反抗するシーンが多くなっていくお子さまもいらっしゃるでしょう。
そこで、3歳の反抗期を迎えたお子さまとの接し方を、保育士歴15年という経験を踏まえてご紹介していきましょう。

反抗期について

子供が成長していく過程でやってくる反抗期は、第一次反抗期と第二次反抗期のふたつにわかれます。よく知られる思春期の反抗期は第二次反抗期と言われ、心が大人へと成長していく中学生から高校生に見られる現象です。それに対して、2歳ほどでやってくる最初の反抗期は第一次反抗期と呼ばれ、多くの保護者がどう接していいのか悩んでしまいます。

◆第一次反抗期に見られる特徴的な行動は?
・すぐに手が出てしまう
2歳を過ぎて自我がしっかり出てくると、自己主張もしっかりしてきます。自分の思い通りにならないシーンでは、気持ちを抑えきれずつい手が出てしまうのです。言葉が未熟ということもあり、相手を叩いたり蹴ったりといった行動で怒りや悔しさを表現します。

・ものを投げる
おもちゃなど周りにあるものを投げるのも、反抗期の自己主張として見られる行動。なんでもポイポイと投げるお子さまに、保護者は瞬間的に怒ってしまうかもしれません。しかし、お子さまは保護者が反応してくれることを分かっていて、「かまってほしい」「気を引きたい」という気持ちでものを投げることがあります。

・赤ちゃん返り
3歳頃になると、自分の下にきょうだいができる、保育園や幼稚園への入園、ママの仕事復帰など、周りの環境がそれまでと大きく変化するお子さまもいます。環境の変化で不安を感じるのは大人だけではありません。お子さまも、保護者の愛情が変わらないか不安になったり、寂しくなったりするのです。そして、赤ちゃんを演じることで保護者の愛を確かめようとします。

第一次反抗期は、「イヤイヤ」と駄々をこねてわがままばかりで、保護者には好き勝手に行動しているように見えます。しかし、2歳頃から「自我」が芽生え始めるのが第一次反抗期の大きな要因であり、大事な成長過程のひとつです。見た目にはわがままばかりを言っている「困った子」のように見えますが、対応する保護者がうまく誘導し、気持ちに余裕をもつことで上手に乗り越えることもできます。

反抗期のお子さまへの対処法

まずは、反抗期をお子さまの成長過程として認め、受け入れてあげましょう。お子さまは反抗しながら、保護者の反応をうかがっています。お子さまの主張に耳を傾けながらも、受け入れられない主張には、毅然とした態度で接しましょう。お子さまの行動を頭ごなしに強く叱りつけてしまうと、より反抗的になってしまうこともあるので注意が必要です。
3歳にもなると次第に言葉がしっかりして、保護者はお子さまが口にする言葉だけを真に受けたり、言葉だけに頼って伝えようとしたりしがちです。しかし、3歳と言ってもまだまだ赤ちゃんの部分が多く残っています。「自分でやりたい」という気持ちと同じくらい、甘えたい気持ちがあるのです。気持ちを十分に伝え、保護者の言い分をしっかり理解できるほど言葉も十分ではありません。それらを十分に理解したうえで、反抗期のお子さまの成長を見守りましょう。

接し方についてのポイント

◆お子さまとの接し方
・一旦お子さまの気持ちを受け止める
反抗期の行動の大きな原因になっているのは、自分の気持ちを言葉で伝えられないことにあります。泣きわめいてごねたりものを投げたりといった行動だけに、保護者は目がいき、つい怒ってしまうかもしれません。しかし、まずはその裏にあるお子さまの気持ちを考え、受け止めてあげるようにしましょう。「まだ遊びたかったんだよね」「自分でやりたかったんだよね」と代弁してあげることで、お子さまは保護者が自分の思いを分かってくれていると感じられ、安心できるのです。そのうえで、「でも、おもちゃを投げて人にあたったら危ないから、やめようね」と、してはいけない行動について教えてあげましょう。

・言い方を工夫する
命令口調や否定的な言い方よりも、ママの楽しそうな話し方や肯定的な言い方のほうが、お子さまは気持ちよく受け止められます。「出かけるから、早くご飯食べて!」を「ご飯を食べたら、お出かけしようか」と楽しそうなプラスの言い方に変えてみましょう。着替えるシーンでは、「ママとどっちが早く着替えられるかな~?よーいどん!」という風に、楽しみながら動けるような声かけをしてあげましょう。

・やりたいようにやらせてみる
何でも「いや!」と反抗されると、保護者のイライラは大きくなるばかりで疲れきってしまいます。そんな時は、命に危険がなく周りの人に迷惑がかからない範囲で、一度好きなようにやらせてみましょう。こだわりも出てくる時期なのでお子さまがやりたいようにやらせてあげることで満足し、気持ちが落ち着くこともあります。

・お子さまに選ばせる
洋服を着替えてくれないシーンなどでは、「今日はどっちが着たい?」と選択式にしてあげると、「自分が」選んで着る、ことに満足して着替えてくれることがあります。

◆保護者とお子さまの環境を整える
・時間に余裕をもつ
どうしても忙しい朝や夕方の時間帯は、ただでさえ気持ちに余裕がなくなります。加えて、お子さまの反抗的な行動により、家事や出かける準備などがスムーズにいかないと、ついイライラしてしまいがちです。できるだけ時間に余裕をもって行動することで気持ちにもゆとりができ、お子さまの行動にイライラする回数も減っていきます。

・お子さまが自分でできるように環境を見直す
外出や食事、遊びなど、なんでも保護者が指示してやらせるのではなく、お子さまが自分で考えながらひとりでできる環境を整えることも大切です。触られたくないものを周りに置かない、準備の途中で気が散ってしまうおもちゃは目の届かない場所に片付けるなど、保護者のイライラの原因になるものを排除するだけでも、変化があるでしょう。

・スキンシップをとる
反抗期とはいえ、保護者に甘えたい気持ちは変わりません。保護者がイライラしたり怒ったりすれば、嫌われているのではと不安になり、反抗期の行動がエスカレートすることがあります。一日のうち何回か、ぎゅっとお子さまを抱きしめる時間をとり、心を満たしてあげましょう。

・周りの人に助けてもらう
保護者が日々の育児や家事で疲れきっていてはなかなか心に余裕ができず、ついイライラしてしまいます。周りに助けてくれる人がいるのであれば、思い切って預けたり夫婦で分担したりすることで、保護者自身がリフレッシュすることができます。自分にやさしくすることで、お子さまにもやさしい気持ちで接することができます。

大好きなキャラクターの力を借りよう

保護者には反抗していても、大好きなキャラクターに言われるとすんなり受け入れたり、キャラクターが楽しそうにしているのを見てマネたりすることがあります。時には、ぬいぐるみや映像を活用して、大好きなキャラクターの力を借りてみてはいかがでしょうか。お気に入りのキャラクターやぬいぐるみ、映像や絵本など、何かひとつでもよいので、お子さまの様子を普段からよく観察し見つけておくとよいでしょう。

プロフィール

監修:市川由美子

保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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