「悪魔の3歳児」!? 反抗ばかりの3歳児には、どう対応すべき?
「魔の2歳児」が終わり、そろそろ反抗も少なくなって落ち着いてくれるはず…そう信じていたのに、むしろパワーアップしている? 3歳になっても終わらない反抗期、むしろ3歳になってから一段と反抗が増えてしまう期間や子どものことを、「悪魔の3歳」「悪魔の3歳児」と呼ぶことがあります。魔の2歳児とはどう違うのでしょうか?
知識と思考力、体力、すべてが2歳児よりパワーアップしている
3歳児の動きは、2歳児よりもダイナミック。2歳のときに比べると、子どもたちの知識は驚くほど増え、思考力も伸びています。以前よりも自分の思ったことを自分の思った通りに表現することができ、さらにどこからか得てきた大人っぽい言葉も使うようになるかもしれません。悪い言葉で言えば「生意気なことを言える」ようになっているのです。
しかし、4歳児ほどは「考えてから言ってみる」ということもまだ得意ではありません。「こんなことを言ったらママが悲しいって言うかな?」「これはこの前ダメだって言われたことかな?」と考えるより早く、思ったことをぱっと言ってしまいます。これが、保護者がイラッとしてしまう原因をたくさん作っているかもしれません。
さらにもうひとつ2歳の頃と違うのは、非常に体力がついているということです。一緒にお散歩してみると、1年前の倍以上の距離を元気に歩くことができるはず。つまり、泣き疲れるまでの道のりも倍以上。暴れ疲れるまでの時間も倍以上。泣くことも暴れることにも体力がいりますが、その体力がしっかり備わっているのが3歳児なのです。
悪魔の3歳児とイライラせずに過ごすには?
この時期の子どもと過ごすのも、基本的には「魔の2歳児」の時代と変わりありません。
・まずは子どもの言い分をしっかり聞く。大人の説明はあと回しに。
・落ち着かせるためにボディータッチを。3歳ならだっこではなく「手を握る」などでも。
・問題をすり替えない。「~を買ってあげるから」など、まったく関係のない交換条件を使わない。
・保護者自身も冷静になる方法を考える。時間を置く、パパにバトンタッチするなど…。
以上のような点に気をつけることは変わりません。子どもの言葉がはっきりしてきた分、話し合いはスムーズに進むでしょう。子どもの説明に矛盾する点はあるかもしれませんが、なぜその理由では聞き入れることができないのか、どうおかしいことがあるのか、しっかり説明してください。
まだまだ甘えたい気持ちもある。わかっていても悪いことをしてみたいときもある
口の達者な3歳児と話していると、保護者も忘れがちなことがあります。それは「まだ赤ちゃんの部分が大きく残っている」ということ。説明せずにぐずぐずしたり、自分の言い分を言わずに床に転がってみたり…それは、「甘えたい」という気持ちがあるからこそかもしれないのです。
そんなときは「正しいか、間違っているか」はひとまずおいておき、親子の時間を大切に過ごすほうを優先するようにしましょう。今日はこれで大丈夫。でも、次からはこうしようね。そんなふうに譲歩して、長い目で見てゴールを目指すことができればいい、と考えましょう。
3歳と言えば、幼稚園入園を間近に控えているお子さまも多いと思います。自分の意志をはっきり言えることは、集団生活の中では特に重要なこと。譲歩したり考えを改めたりすることはこれから人と人の間で揉まれて学びます。現時点はまだそれができない段階であることを頭に入れて対応しましょう。