子どもの忘れ物、防止するコツとやってはいけないこととは?
「うちの子はよく忘れ物をする」と困っている保護者の方もいることでしょう。
何度「確認しなさい」「わかったよ」のやりとりをしたことか・・・とため息が出てしまうようなこともあるのではないでしょうか。なぜお子さまは忘れ物をするのでしょうか? そこで、お子さまが忘れ物をしないためのコツと、忘れ物をした時に保護者としてどう対処すればいいのかをまとめてみました。
この記事のポイント
忘れ物をするのは仕方ないこと
子どもに限らず、大人でも忘れ物はしてしまうもの。ですから、お子さまが忘れ物をしても、厳しく責めずに、一緒に予防策を考えて実行することが重要です。
好き好んで忘れ物をしたわけではないのに厳しく責められたら、お子さまは「自分はダメな子なんだ」と自信を失くしてしまう場合があります。とは言え、もちろん忘れてもよいというわけでもありません。時には授業で困ることや周りに迷惑をかけてしまうこともあるでしょう。
また、小学校高学年ともなれば、副教材も増え持ち物が多くなりますので、さらに忘れ物をしてしまうこともあるかもしれません。そこで、お子さまと一緒に、忘れ物をしないための防止対策を考えていくことも必要になるでしょう。
忘れ物防止のための4つの予防法
お子さまが忘れ物をした時、保護者はどうすることで忘れ物を防止できるのでしょうか。その対処法をまとめてみました。
1:帰ってきたらすぐに翌日の準備をする習慣をつける
お子さまが帰ってきたら、まずランドセルやカバンの中身を全部出しましょう。そして、次の日に必要なものを、保護者もお子さまと一緒に学校の連絡帳を見ながらチェックをし、お子さまが準備をしてカバンに入れます。このように、帰ってきたらすぐに次の日の準備をする習慣がつけられるとよいでしょう。
この習慣がつけば、夜準備する前に寝てしまい、朝の忙しい時間にバタバタと準備をしたので、忘れ物をしてしまったということを防ぐことができます。保護者は、毎日一緒に確認をし、習慣ができてきたら見守るだけにしましょう。そして、いずれは全てをお子さま自身に任せるようにします。
2:子どもの忘れ物パターンを把握する
会話をすることなど普段からお子さまを理解しようとする気持ちを持ち、しっかりとコミュニケーションをとるようにしましょう。そうすることで、お子さまの忘れ物パターンを把握しやすくなります。
例えば、体操着などカバンと別の荷物を忘れることが多い場合は、前日のうちに玄関に置いておくなど、お子さまと一緒に確認するとよいでしょう。
3:整理整頓・情報の整理を行う
科目ごとに持ち物リストを作るなど、整理整頓や情報の整理を行うことも大切です。情報がしっかりと頭の中で整理されていないと、何が必要なのかわからずに忘れてしまいます。リストを作り情報の整理を行い、そのリストを確認することで忘れ物を防止しましょう。
また、どこに何があるのかわかるように、科目別のBOXに整理整頓しておく方法もあります。これなら、1科目に必要なものをまとめてカバンに入れることができるでしょう。
4:親も一緒に準備をし、最後に指さし確認をする習慣をつける
小学生の場合、連絡帳を活用しているお子さまが多いのではないでしょうか。家庭で保護者が連絡帳を見ながら一緒に準備をし、全部準備が完了したら、最後に必ず連絡帳に指さし確認をする習慣をつけさせましょう。そうすることで忘れ物を予防することができます。
もちろん学校で連絡帳に記入していることが前提ですので、お子さまにきちんと記入するように伝えましょう。
忘れ物をしたときの4つのNG対処法
では次に、お子さまが忘れ物をしてしまった時に、保護者がやってはいけない対処法をご紹介します。
1:「そのうち直るはず」と放っておく
困るのは本人だから、いつか直るだろうと放置したままにしておいてはいけません。お子さまは忘れ物をしたくてしているわけではなく、忘れ物をしないための対処法がわからず繰り返してしまうということもあります。忘れ物を繰り返していると、学校の授業で困ることも多く、勉強についていけなくなるなど、お子さまも自信がなくなってしまいますので、一緒に対処法を考えていきましょう。
2:性格だから仕方ないと決めつける
あの子は忘れっぽい性格だから仕方ない、と決めつけてしまうのもよくありません。信頼している保護者がマイナス面を決めつけることで、お子さまを一方的に評価することは、自信がなくなる原因になってしまいます。
もし、お子さまが忘れ物をしないようにしようという気持ちを持っていたとしても、自信がなくなることで、だんだん意欲が失われる可能性もあります。保護者はどうすることで忘れないようになるのか、防止策をしっかりと考えてあげましょう。
3:忘れ物のたびに保護者が届けてしまう
お子さまが忘れ物をすると、毎回保護者のかたが届けてしまうというのもあまりよくありません。それではお子さまは忘れ物をする=困るという経験をせずに終わってしまいます。
忘れ物をすると自分が困るといった経験をしておかないと、「忘れ物をしない」という責任感が芽生えません。とは言え、忘れ物の種類によっては、届けてあげないと先生や周りに迷惑がかかる物もありますので、臨機応変に行動しましょう。
4:「忘れっぽいから」といって保護者が準備をしてしまう
すぐに忘れ物をするからと、保護者が準備をしていませんか? そうしてしまうと、お子さまは入念に準備をすることを怠り、忘れ物をしても保護者のせいにするようになるでしょう。
お子さま自身で考えて準備することが、忘れ物をしないことに繋がります。忘れ物をしないようになるまでには時間がかかるかもしれませんが、お子さま自身で準備をさせるようにしましょう。
寄り添いながらゆっくりと減らしていこう
大人になっても忘れ物をしてしまうことはあります。大人でもしてしまう忘れ物が、いきなりゼロになるようにお子さまに期待しても、それはなかなか難しいもの。まずは、ひとつずつ減らしていくことからスタートしてみましょう。
ひとつできたら、次はもうひとつ、もしくはまた振り出しに戻ることもあるかもしれません。一緒に寄り添いながら忘れ物がなくなるように、親子で一歩ずつ前進していきましょう。