成長の証である赤ちゃんの寝返りはいつから?練習方法はあるの?注意点は何?

首が座り、寝返りを始める前に気を付けておくべきことは?

赤ちゃんが寝返りをするようになるということは、それだけ動く範囲も広がるということ。怪我や窒息、誤飲などがないように、これまで以上に安全に配慮していく必要があります。まずは、赤ちゃんの周りに広いスペースを確保し、テーブルや椅子の脚、テレビ台などに当たらないように安全を確保しましょう。その上で、次のような点にも注意していきましょう。

ベッドから転落しないよう注意する

赤ちゃんがベッドの上で寝返りを行っているようであれば、転落に要注意。ベビーベッドであれば、開閉式の扉は枠を開けっ放しにせず、しっかり閉めておくようにしましょう。また、枠の隙間に手を挟んだり、頭や顔をぶつけたりすることがないようベッドガードをしておくのも良いと考えてしまうかもしれませんが、ベッドガードとベッドとの間に赤ちゃんが挟まり窒息、死亡する事故も起きています※。転落が心配な場合は、ベッドの使用はやめて、床に布団を敷いて寝る方がよいです。親子別々の布団を用意し、窒息の予防もしましょう。

うつ伏せ寝による窒息事故、SIDSにも注意を

寝返りをしたままあお向けに戻れない場合、うつ伏せ寝による窒息事故が起きる危険性もあります。そうならないためにも、次の点に注意していきましょう。

  • ・柔らかい布団ではなく、ある程度の硬さのある布団に寝かせる
  • ・赤ちゃんの顔がふさがれることのないよう、まわりにクッションやぬいぐるみを置かない
  • ・誤飲の可能性がある小さなものが落ちていないか確認する
  • ・枕を使用しない

寝返りをなかなかしなくて不安な場合は、寝返りしやすい環境か確認しよう

繰り返しお伝えしている通り、寝返りの時期は個人差が大きいものなので、寝返りをしないからといって過度に心配する必要はないでしょう。

なお、寝返りの始まりは体の発達に加えて、寝返りしやすい環境であるかどうかにも左右されるものです。寝ている布団が柔らかい、幅が狭い、厚着で動きづらいといった理由で寝返りが遅くなっている場合もあります。

もし「寝返りが遅くないかな?」と不安になった場合は、寝返りが打てる状況・環境にあるのか確認してみるといいでしょう。
また、動くのが嫌、うつ伏せになりたくないなどの理由で意図的に寝返りを打たない赤ちゃんもいるようです。赤ちゃんの様子を詳しく見てみましょう。

まとめ & 実践 TIPS

赤ちゃんの寝返りは、成長の大きなプロセスとしてうれしいものです。赤ちゃん自身のタイミングを大切に、優しくサポートしていってあげましょう。
また、行動範囲が増える分、怪我や事故には要注意。安全性をしっかり確保して、赤ちゃんが体を動かすことを楽しみ、さまざまなものに興味を持っていけるようにしてあげたいですね。

※No.070 ベッドガードとベッドとのすき間で発生した窒息-Injury Alert(傷害速報)日本小児科学会
https://www.jpeds.or.jp/modules/injuryalert/index.php

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プロフィール



子どもの心身の成長に向き合う現場を20年以上経験するドクター。経験に加え、日本小児科学会専門医・指導医、日本小児神経学会専門医・指導医、日本てんかん学会専門医・指導医、と数多くの認定資格を所持し、日々、てんかんや熱性けいれんなどのけいれん性疾患、頭痛、発達の遅れ、脳性麻痺など、主に神経疾患のお子さんの診察を行う。東京医科大学主任教授としても、次世代の医師の育成に力を入れている。

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