泣いたり、怒ったり、ときには素直。そんな「3歳の男の子」に必要なしつけや習慣付けとは?

2歳の頃に比べ、かんしゃくを起こしたり泣き叫んだりといったことが減り、落ち着きを見せるのが3歳児の特徴です。そして行動範囲はさらに広くなり、友だち関係も芽生えるなど社会との関わりが増えてきます。そのため人に迷惑をかけないようなマナーやルールをしっかり教えるのがこの時期に求められることです。
そこで、今回は「3歳の男の子」にどういうしつけや習慣付けをしたらいいのか、ご紹介しましょう。

3歳になったらしつけや習慣づけを始めてみよう!

3歳児はさまざまな発達をしますが、そのうちのひとつが自律性です。自律性とは自分で自分をコントロールする能力を指します。
1~2歳で増えてきた自己主張を、自分で抑制できるようになってくるのです。そのため3歳児は、社会のルールや人に迷惑をかけないといったことを教えていく時期だと考えてよいでしょう。

●公共の場所でのルール

一人歩きにも慣れてきた3歳児ですから、外出時は自由に歩き回ったりしがちです。しかも男の子は好奇心や冒険心も旺盛で盛んです。危険性もきちんと伝え、動き回らないように話して聞かせることが大切になります。
信号の見方、横断歩道の渡り方、交通ルールなど、ただ話をしただけでは、頭での理解と行動が一緒にならないこともあります。保護者のかたが手をつないで信号・横断歩道を渡るなど、交通ルールの守り方を一緒に経験する機会をつくるとよいでしょう。
また、スーパーマーケットに行ったり、電車やバスなどに乗ったりと大勢の人がいる場所に出かける機会も多くなります。こうしたときに大きな声を出したり、走り回ったりなど、やっていいこととやってはいけないことを理解していけるとよいでしょう。
ただ「うるさい」「だめ」と言うのではなく、なぜいけないことなのかという理由を説明し、お子さまが理解できるように話をしましょう。

●食事のマナー

まずは、「いただきます」「ごちそうさまでした」などのあいさつができるようになるとよいでしょう。保護者のかたが、一緒にあいさつをすることやあいさつをする姿を見せることが大切です。
男の子は、小さいうちは体が弱く病気をしがちともいわれています。無理なく食べられるように料理を工夫しながら、少しずつ苦手な野菜なども経験していけるとよいでしょう。
また、食事中に落ち着きなく動いてしまい、遊びたくて食べなかったりすることもあると思います。食べるときは食事に集中することが大切です。
食事は家族で楽しい会話をしながら食べる時間、みんなが「おいしい」と言って笑い合っている時間というように、楽しい団らんの場になることで一緒に座っていられるようになるとよいでしょう。時間的な都合や家庭の状況によっては、保護者のかたとお子さまの二人だけというときもあると思います。二人きりでもよいので、一緒に楽しく食べるようにしましょう。

●衛生の習慣

外で遊ぶことが多くなりますから、帰宅後の手洗いやうがいをしっかり習慣づけておきましょう。歌を歌いながらなど、楽しくできる工夫があるといいですね。
朝晩、あるいは食後の歯磨きも同様です。爪切り、お風呂の習慣、ごみの処理などもこの時期に身につけておきましょう。
ただしあまり神経質にならないことも重要です。小さな事に対し細かく言っているとやる気はどんどん失われていきます。男の子ですから、ちょっとくらい雑でも「やっているならいいか」と思うことがイライラしないコツです。

●生活のリズム

3歳になりたてのお子さまは、翌年の春には幼稚園入園を控えています。幼稚園生活が始まると、それまでの生活がガラリと変わります。通園に合わせて生活リズムを整えていきましょう。
すでに保育園に通われているお子さまの場合は、通園に合わせた生活のリズムにもう慣れている場合もあるかもしれませんが、環境が変わるという点では同じです。保育園から幼稚園に変わることで、通園の時間や朝起きる時間などが変わるケースも少なくありません。もう一度生活リズムについても見直しましょう。
毎日決まった時間に起きることになり、そのためには毎日決まった時間に寝ることが必要になってきます。
起きる時間を少しずつ早めながら、寝る時間を早くしていくと、リズムを作ることができます。早いうちに早寝早起きの習慣を身につけておきましょう。
また早くに寝るためには、日中の活動量を増やしていくこともよいでしょう。天気が良ければ公園などで元気に遊ばせましょう。
そして、食事や昼寝、バスタイムの時間を決めることも重要です。保護者の生活に合わせるのではなく、保護者がお子さまの生活リズムを整えていきましょう。

様子を見極めて心を育てるしつけや習慣づけを始めよう

自己抑制ができるようになってきたとはいえ、まだまだ3歳児です。自己主張が強く出てしまうことも少なくないでしょう。
しかし、相手の立場や痛みがわかるようになるのもこの時期です。お子さまの様子を見極めて適切にしつけや習慣づけをしていきましょう。

●我慢をする

我慢はどのお子さまにとっても苦手なもののひとつかも知れません。しかし感情のコントロールができるようになってきていますので、我慢を受け入れる心も育てられる時期です。
しかし、ただ「我慢!我慢!」と言われては苦痛です。欲しいものがあっても、「誕生日に買ってあげるね」など納得しながら我慢できる状況をつくってあげるのがよいでしょう。

●約束を守る

約束事は、人間関係を築くうえで大切なことです。約束を守ることはお友だちとの関係や、集団生活を送るうえで、お子さま本人が困るような状況におちいるのを減らすことにもつながります。
しかし、すぐに「約束は大切なもの」と理解できる訳ではありません。そこでまずは小さな約束からはじめましょう。例えば、外から帰ったら手を洗う、食事の時は「いただきます」と言ってから食べるなど、簡単なことから少しずつ始められるとよいでしょう。
また、約束の大切さを教えるには、保護者がお子さまとの約束をしっかり守ってあげることが大切です。そうすることで「約束を守るのは嫌なことじゃなく、良いことなんだ」という気持ちを育てられるようにしましょう。

●お手伝いをする

何でもやりたい3歳児ですから、お手伝いにも興味をもっています。そこでお手伝いもできるようになるとよいでしょう。
お子さまはお手伝いをすることで、責任感をもつようになり、さらにやり遂げることで達成感を感じることができるでしょう。また、頼られることにうれしさを感じますし、感謝されることに喜びも感じます。これらはすべて自信につながっていくのです。
保護者にとっては面倒に感じるときもありますが、「お手伝いしたい」というときは、お子さまが無意識に「自分は成長している」「成長した姿を見せたい」と思っているときです。できることから任せて、さらなる成長を見守っていきましょう。
反対に無理強いはよくありません。やりたくない気持ちでお手伝いをすると、意欲が失われ、自主的にお手伝いをする機会も減ってしまうからです。どうしても手伝ってほしい時には、お子さまがやってみようかなという気持ちになるような声掛けをしてみましょう。

保護者が手本になるのが基本

お子さまの将来にとってしつけや習慣づけは大切です。まず、保護者が手本となるとよいでしょう。
「この間、約束したのにママは守ってくれなかった」という思いをすると、お子さまも約束を守らなくなります。手洗い、歯磨きも、「大人だからいいの!」とおろそかにしていると、お子さまもマネをするようになるでしょう。
また他のお子さまと比較したり、「とにかくやればいいの!」などと強引にやらせたりするのはやめたほうがいいでしょう。これではお子さまのやる気を刺激することはできないからです。お子さまは、保護者の言動にとても影響を受けやすいのです。
泣いたり、怒ったり、時には素直に言うことを聞いたり……。そんな3歳児ですが、保護者のかたはお手本となることを心がけ、振り回されず、丁寧に、そして根気強く接していきましょう。

プロフィール

監修:市川由美子

保育士として15年以上にわたり、福祉施設、託児所、保育園などさまざまな場面での保育業務に携わる。
食育実践プランナー資格も有している。

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