親も子どももこれでストレスフリー!きょうだいげんかに「家庭内でのルール」をつくろう

お子さまのきょうだいげんかの対応に頭を悩ませたり、あまりにも続くとイライラしてしまったりする保護者のかたも多いのではないでしょうか。
しかし、きょうだいげんかは「させない方がいい」とは限りません。本サイトでもご紹介しましたが(http://benesse.jp/kosodate/201604/20160401-2.html)、きょうだいげんかには、お子さまを成長させる効果もあるからです。
今回は、そうしたきょうだいげんかのよい効果をご紹介します。また、そのうえでどんなルールをつくってあげればいいのかもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

きょうだいげんかには子どもにとってよい効果もある

きょうだいげんかのよい効果ですが、まず、他人とのコミュニケーションのとり方や、人間関係の築き方を学べることが挙げられます。
お子さまたちはけんかを通じて、感情をコントロールすることや相手が傷つく言葉を学んでいきます。そしてときには叩いたり叩かれたりしながら、「これ以上はダメだ」という手加減も自然と学んでいくのです。
特に幼い頃のけんかの原因はおもちゃやおやつ、遊んでくれる人などの取り合いがほとんどです。これらは欲求不満から起こるけんかですが、欲求不満は人を向上させる要素でもあります。お子さまたちはこうした取り合いから、向上するためのエネルギーをみがいているとも言えるのです。
ですから、けんかをするのはすべてNGと決めつけず、保護者のかたは基本的に「見守る」姿勢でいることが大切です。

けんかを「させない」より、これだけはNGという「ルール」を決める

もちろん、何をさせてもいいというわけではありません。場合によっては保護者のかたが介入することも必要です。
そして、そうなる前にお子さまたちと一緒に「これだけはしちゃダメ」というルールをつくっておくことをおすすめします。内容は各ご家庭で話し合って決めるとよいですが、基本として押さえていただきたいポイントは「危険の回避」と「必要以上に相手を傷つけないこと」です。行き過ぎた暴力や暴言といったルール違反が見られたときには、迷わず保護者のかたが介入しましょう。

その際に気をつけたいのが、年長のお子さまを「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから!」と叱ったり、きょうだいを比較して叱ったりしないことです。年長のお子さまを頭ごなしに叱りつけたり、きょうだいを比較して「○○ちゃんは我慢できるのに、どうして△△ちゃんはできないの?」などと叱ったりすると、お子さまにきょうだいを妬む気持ちや劣等感を植えつける恐れもあります。
あくまで「ルール違反をしてしまったこと」について叱りましょう。けんかの度に繰り返し伝えることでお子さまたちも次第に「ルールを守ること」を学べますし、保護者のかたにとっても「家庭のルール」というはっきりした基準があれば、判断に伴うストレスが軽減されるはずです。

保護者のかたが「伝書鳩」になるのが大切

最後に、保護者のかたが子どものきょうだいげんかに介入した場合に行うべきフォローをご紹介します。それは、双方の言いたいことを相手に伝える「伝書鳩」になることです。
特にまだ幼いお子さまたちは、言いたいことをうまく言葉にできず、とっさに手が出てしまうことがよくあります。そしてけんかになり、やられた側も言い返せず泣き出してしまう…というパターンが多いものです。
そんなとき必要なのは、「○○ちゃんが悪いよね」「謝りなさい」などとジャッジすることではありません。お子さまたちが言葉にできなかった気持ちを相手に伝えてあげて、お子さま自身に考えさせることが必要なのです。

保護者「○○ちゃん、どうして△△ちゃんを叩いたの?」
○○「だって△△がブロックを壊したから」
保護者「でもブロックで叩くのはダメっていうお約束だよね。△△ちゃんはなんでブロックを壊しちゃったの?」
△△「赤いのほしかったんだもん」
保護者「そうか、△△ちゃんはこれが使いたかったけど、貸してって言えなかったのかな?言えばよかったね。でも○○ちゃん、いきなり叩かれたら相手はどう思うかな?」

このように伝えてあげると、言葉でやりとりができるくらいの年齢のお子さまなら、自分でどこが悪かったのかを考えることができるでしょう。根気の必要な対応ではありますが、こうした姿勢を心がけることで、保護者のかたがお子さまを信頼しているということもお子さまに伝わるはずです。

いかがでしたか?
きょうだいげんかには、お子さまを成長させる要素もたくさん詰まっています。ルールを決めて保護者のかたが介入する線引きをはっきりさせ、違反したら自信をもって叱りましょう。そうすれば保護者のかたにも余裕が生まれ、お子さまたちの気持ちを落ち着ける手助けがしやすくなるのではないでしょうか。

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