学校推薦型選抜・総合型選抜で大切な志望理由書 保護者ができる3つのアドバイス
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今やメジャーになった選抜方法の学校推薦型選抜・総合型選抜(以下、推薦入試と表記)で必要とされる「志望理由書」。
面接時の資料としても使われる重要な書類です。
推薦入試での受験を考えるお子さまは、まず「志望理由書」から取り組むことが多くなっています。
しかし筋の通った「志望理由」を書くことは非常に難しく、多くのお子さまが悩んだりつまずいたりすることも……。
説得力のある「志望理由書」を書くためには、普段のご家庭でのコミュニケーションや経験の積み重ねが必要です。
そこで将来説得力のある「志望理由書」を書くために、志望理由書を作成する際のポイントをまとめました。
「志望理由書」のポイントを把握して、普段のお子さまへの働きかけに役立ててみてはいかがでしょうか。
アドバイス1「過去の経験+学び+志望校でやりたいこと」を書く!
志望理由書にまず書くべきことは、志望のきっかけとなった過去の経験と、大学卒業後にやりたいことです。
ただ、それら『だけ』だと、「この人はどういう人なのか?」「大学で何をどう学びたいのか?」が具体的とはいえず、志望理由書を読む人に伝わりにくいものです。
NGポイント1 「過去の経験+将来の夢」しか書いていない
例文:看護師をめざしている人の志望理由NG例
【過去の経験】
子どものころに病気で入院した時、看護師さんが、不安な気持ちに寄り添ってくださり励まされた。
【将来やりたいこと】
自分も看護学部に進んで看護師になりたい!
「過去の経験+将来の夢」だけだと、志望理由が弱いだけでなく、同じような志望理由書を書いてくる人がたくさんいて選考で目立たなくなってしまいます。
他の人と差別化するには、過去の経験において「自分がどう行動したか」「何を学んだか」と、「大学でやりたいこと」を自分の言葉で書くことが効果的です。
例文:看護師をめざしている人の志望理由OK例
【過去の経験】
子どものころに病気で入院した時、看護師さんが、不安な気持ちに寄り添ってくださり励まされた。
【行動・学んだこと】
看護師にあこがれ、病院でのボランティアに参加した。
そこで出会った患者さんと接するなかで、世代や環境によって病気以外の不安もいろいろと抱えていること、それらを踏まえて寄り添い、受け止めることが大事だと実感した。
【将来やりたいこと】
さまざまな世代や環境の患者に寄り添い、対話ができる看護師になりたい!
そのために大学では、看護の知識とともに多様な立場・年齢の人と接して幅広い視野を持ち、コミュニケーション力を身に付ける!
アドバイス2「その大学でなければできないこと」を具体的に!
お子さまが志望理由書を書く前に、大学・専門学校のホームページやパンフレットで、アドミッション・ポリシー(どんな人に入学してほしいか、大学の方針を示したもの)、授業のカリキュラム、研究、設備などをしっかり確認するよう促しましょう。
そのうえで、お子さまが学びたいことや、身に付けたい力と結びつけて、より明確に「この大学でなければいけない理由」を書くことができれば、「それならうちの学校がいいよね」と大学に伝わりやすくなります。
例文:看護師をめざしている人の志望理由OK例1
【学びたいこと】
高齢者介護の専門知識を学びたい。
【大学・専門学校の特色】
高齢者に重点を置いた授業・実習が多い。
例文:看護師をめざしている人の志望理由OK例2
【身に付けたいこと】
年々増える外国人の患者への対応力を身に付けたい。
【大学・専門学校の特色】
語学の授業が充実していて、外国人の患者が多い病院が付属している。
よくあるのは将来の夢のきっかけや、そのためにこれまで努力してきたこと、大学で学びたいことなど、「人となり」は書けているものの、「なぜこの大学を選んだのか」が書かれていないケースです。
「なぜこの大学を選んだのか」が書かれていないと、「でもそれって他の大学でもいいよね……」と思われてしまいます。
志望大の特色(魅力)をよく理解し、志望理由につなげることが大切です。
NGポイント2 「他の大学・専門学校でも使える理由」しか書いていない
アドバイス3「社会への貢献」をプラスすれば、より充実!
その分野が「好き」であることはもちろん大切ですが、学んだことで、どうやって社会に貢献していきたいか、まで書かれていると、より志望理由書が充実します。
例文:看護師をめざしている人の志望理由OK例
【やりたいこと】
看護を学びながら、英語力も身に付けたい。
【社会への貢献】
外国人の患者は今後増えるだろうし、同僚の看護師が外国人の場合もあるだろう。そうしたときに語学力を発揮して間をつなぐ存在になりたい。
まとめ & 実践 TIPS
大学関係者の話を聞くと、高校・大学・社会の一本軸で語れる「明確な志望動機」を持つ学生が求められています。
説得力のある「明確な志望動機」を持つには、普段の生活で多様な経験を積むことや、経験から感じたことや学んだことを自分の言葉でアウトプットする力が必要です。
普段からお子さまと「どう感じたか?」「どう考えたか?」という問いかけを中心としたコミュニケーションをすることで、付け焼き刃では身に付かない本質的な考える力が身に付き、将来「志望理由」を書く際にも役立つはずです。
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