子どものそろばんの習い事、教室やそろばんの選び方は?

パソコンの時代で一時下火になったかと思われた「そろばん」ですが、単なる計算能力だけでなく、集中力や観察力を養える点などから、習い事として根強い人気を誇っています。
今回はお子さまのそろばん習い事事情について、習うメリットからそろばん教室の選び方までまとめてご紹介します。

計算力だけじゃない! そろばんで身につく力

そろばんを習うと、単純な計算能力や暗算力だけでなく、集中力や注意力、情報処理能力といった能力の向上などが期待できます。

・集中力と注意力

そろばんでは、級が上がっていけば、4桁×5桁、5桁×6桁といった暗算では難しい数字の計算も行います。その際には指先をミスなく何十回と動かすことが必要です。さらに検定試験などでは、制限時間もあるため、正確性だけでなくスピードも求められます。
そうした正確かつ素早い作業の繰り返しは、お子さまの集中力や注意力を向上させる効果が期待できます。

・情報処理能力

そろばんでは、読まれた計算問題を聞き取ってその場で計算する「読上算(よみあげざん)」というトレーニングがあります。これは、素早く情報を聴き取るインプットの力、そしてそれをその場で正確に処理して答を出すアウトプットの力が同時に養われると言われています。
こうした聴く力、計算力、正確さ、スピードは、情報処理能力を身につけるために非常に効果的と考えられています。

集中力や注意力、情報処理能力というのは、算数・数学だけではなく、あらゆる学習において基礎となるものです。さらに、学生の間の勉強だけでなく、社会に出てからも役立つスキルでもあります。そういった能力を総合的に高められる点は、そろばんの大きなメリットと言えるでしょう。

そろばん教室の選び方、3つのポイント

そろばん教室の選び方には3つのポイントがあります。

・目的に合った方針の教室を選ぶ

ひとつ目は目的に合った方針の教室を選ぶことです。検定合格のための練習がメインであるのか、暗算力を重視しているのか、中学受験に役立つことをモットーにしているのかなど、教室の方針によって習う内容も変わってきます。
習う目的を明確にして、それに合った内容をしっかり見極めるようにしましょう。

・指導者との相性で選ぶ

ふたつ目に指導者との相性も大切です。特にそろばんは小学校低学年で習い始めることが多いため、わからなかったときでも丁寧に教えてくれる面倒見のいい講師のいる教室を選びましょう。

・上級者や有段者の多い教室を選ぶ

3つ目に上級者や有段者の多い教室を選びましょう。講師の指導力を測る指標になりますので、指導の質を見極めることができます。また、お子さまがそろばんを習ううえで目標ができる点もメリットです。

実はさまざまな違いがある! そろばんの選び方

そろばんは一見どれでも同じようで、実はこまかな違いがあります。
子ども用のそろばんは、「桁」「種類」「値段」に注目して選びましょう!

・桁

そろばんは一般的に23桁と27桁のものが多くなっています。子ども用にはまずスタンダードでコンパクトな23桁のそろばんを買うとよいでしょう。持ち運びにも便利です。
最近では桁数が少ない子ども用のそろばんも売られていますが、長く使うことを考えると23桁が望ましいと言えます。

・種類

メジャーなそろばんメーカーの、スタンダードなそろばんがおすすめです。使用感の観点から、そろばんの玉はプラスチックでないもの、例えば木製のそろばんなどを選びましょう。
また、「ご破算」の動作をボタンひとつで行える「ワンタッチそろばん」も人気です。壊れやすいというデメリットはありますが、検定の際などに1秒でも節約したいという場合におすすめです。
なお、そろばんは上級者になってから買い替えると、慣れないそろばんを使った際に、体に染みついた一連の動作の流れがストップしてしまう可能性があります。長く使えるそろばんを選びましょう。

・値段

そろばんの値段は数千円のものから数万円のものまで幅広くありますが、子ども用のそろばんは3,000~5,000円ほどの標準的なものでよいでしょう。

そろばんと暗算で脳トレをしよう!

脳トレブームの昨今、暗算力がつき脳を鍛えられるとされる「そろばん」の人気は高まっています。暗算は脳の前頭前野を使うため記憶力を高め、論理的処理能力を育てるとも言われています。
お子さまの脳トレに、そろばんを始めてみてはいかがでしょうか?

参考:
日本珠算連盟 http://www.shuzan.jp/ 
日本珠算連盟 そろばんの効用 http://www.shuzan.jp/gakushu/koyo/ 

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