食事でできる免疫力アップ対策で赤ちゃんを風邪から守ろう!
生まれて半年ほどでお母さんから受け継いだ免疫力が弱まってしまう赤ちゃん。油断するとちょっとした病気にもすぐ感染してしまいます。特に、風邪はほぼ一年中身近にある病気。風邪に負けない免疫力を身につけるにはどのようにすればいいのでしょうか。生活習慣が大きく関係しますが、この記事では食事に注目してご説明したいと思います。
同じ物、同じ色、同じ味付けを続けなければバランスは自然にとれる
免疫力をつけるためには栄養バランスのよい食事が一番、ということは、誰もが理解していると思います。ただ、実際にやろうとすると難しい…となってしまうのでは。これには簡単なコツがあります。
・同じもの、同じ味を食べさせ続けない
・同じ色の食材・調味料ばかり使わず、さまざまな色あいのものを選ぶ
ということです。そう考えると、日々の献立を考えるとき、頭の中で自然に行っていることも多いのではないでしょうか? パン、麺、と小麦が続いてしまったらしばらくご飯ものを。しょうゆのおかずが1つあるなら、他は塩や少しのバターで味付けを、などです。
毎日、毎食このことに気をつけるのは非常に大変なので、無理のない程度で意識するようにしましょう。好きだから、よく食べるからと言って「いつもこれをあげておけばいい」という考え方はよくない、その程度で大丈夫です。
基本は「自然な食材を自然なかたちで調理した」食事
ある程度バランスのとれた食事であれば、自然に免疫力を養う栄養素は摂取できます。確かに、ビタミンA、C、Eが含まれた食事を積極的に摂取することは重要かもしれませんが、身体が吸収できる栄養素の量は限られています。また、特定の栄養素を多く摂取しても意味はありません。さまざまな栄養素が複合的に身体に吸収されることで、それらの栄養素の力は発揮されるのです。
一方で、栄養素のよい働きをつぶしてしまう食べ物があります。それが、人工添加物が含まれている加工された食べ物です。例えば、見かけはシンプルなお菓子なのに、成分表を見れば何やら名前の難しい科学的な成分の名前がたくさん…そういったものは、赤ちゃんに好ましくない添加物が含まれていることが多いもの。妙に長期保存できる食べ物、不自然に濃い色の食べ物はできるだけ避けるようにしましょう。
「食事だけ」での風邪予防は不可能
食事内容に気をつけて免疫力をアップし、風邪予防を考えることはとても重要です。ですが、栄養を十分に活かせる身体の状態をつくらなければ、せっかくの栄養も無駄になってしまいます。しっかり睡眠をとらせること、適度な運動をすること、手洗いやうがいで菌の侵入を防ぐことなど、総合的に考えて免疫力アップの対策を講じていきたいですね。大人が風邪を家庭に持ち込まないことも非常に大切なことなので、大人も一緒に生活習慣の改善をこころがけましょう。
監修:岡本夏子
管理栄養士。なごやかこどもクリニック、非常勤。月1回の糖尿病・肥満外来で、栄養食事相談を担当。総合病院で学んだ栄養ケア・マネジメント力を活かして、より良い栄養相談が出来るように努めています。
なごやかこどもクリニック
http://www.nagoyaka-child.net/