ワーキングマザーとして生き抜いていくコツ「比べない」「同じ境遇の人とつながりをもつ」
平日の日中は会社で仕事、平日の夜と土日は自宅で子育てと、働きづめのワーキングマザー。自分で選んだ道とはいえ、想像以上に大変で苦しんでいるかたも多いのではないでしょうか?
「お先に失礼します」の冒頭に「すみません」をつけるようになった
ワーキングマザーの中には、通常の勤務時間を短くした「時短勤務」で働かれているかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
元々その職場で働いていて、産休・育休を経て復帰した場合、周りの忙しさ、大変さを知っているからこそ、時短で上がることに負い目を感じてしまって、「お先に失礼します」と言うところで、「すみません、お先に失礼します」となぜか謝りの言葉をつけるようになった、という声を聞くことがあります。
勤務時間というのは会社との契約ですし、それに応じた給与形態にもなっているわけですから、何も負い目に感じる必要はないのですが、他の人が働いている中で自分が帰るということを申し訳ないと思ってしまう。そんな悩みを抱えたワーキングマザーは多いようです。
メディアに出ているワーキングマザーと比べてしまう
育休後の職場復帰を支援する企業が増えている中で、ワーキングマザーがメディアに取り上げられることも多くなってきました。しかし、メディアに取り上げられるワーキングマザーの多くは、企業側が代表として取り上げるくらいですから、仕事もバリバリこなせる「スーパーウーマン」のような存在ばかり。そんな人たちと比べて「自分は全然ダメだ…」なんて落ち込んでしまうかたも多いのではないでしょうか。
何もかも中途半端な感じになってしまう
産休前に仕事をバリバリこなしていた人ほど、時短勤務で復帰後に、満足に仕事をやりきれないことにもどかしさを抱えてしまいがち。
子育ても、それだけに集中するのに比べれば、どうしても割ける時間が限られてしまうため、子育ても仕事も中途半端になってしまっているんじゃないか、そんな風に悩むワーキングマザーもいらっしゃいます。
悩みがあっても言えない。だって自分で決めた事だから
職場復帰するということを自分の意志で決めた人が抱えやすいのが、この悩み。
いえ、もしかしたらやむを得ない事情で働かざるを得なかった人すらもこういった悩みを抱えているかもしれません。仕事と子育ての両立は、本当に大変なこと。でも、その道を選んだのは自分だからと、内に溜まった不平や不満といったストレスも、うまくはき出せず、我慢してしまう。悩みを言えないことが悩み、という方も多くいらっしゃいます。
そんな悩み多きワーキングマザーは、どうやって生き抜いていくべきか。少しだけ気分が楽になる、いくつかのコツをご紹介します。
同じワーキングマザーの友人を見つけよう
理解者の存在というのは、非常に心強いもの。同じ境遇の人であればなおさらです。一番つらい状態というのは、誰にも悩みを言えずに抱え込んでしまう状況ともいえますが、なかなか人には言えない悩みも、同じ境遇の人になら打ち明けられるものです。同じ会社内、もしくは会社の外でもかまわないので、ワーキングマザー同士でつながりをもつようにすると、気分を軽くできる機会が増えることでしょう。
とにかく「比べない」
先ほどメディアに出ているワーキングマザーと比べてしまう、という悩みについて触れましたが、産休前にバリバリ仕事をしていた人ほど陥ってしまうのが「産休前の自分との比較」に苦しむこと。昔の自分はもっとできた、と、制約条件を無視した比較をしてしまい、今の状況に思い悩んでしまうこともあると思います。
これはコツというより、意識の問題かもしれませんが、とにかく自分とも他人とも比べることはやめましょう。環境が異なる以前の自分とは違って当たり前なのです。また他のワーキングマザーとも環境が違うことは十分にあり得ることです。当時と比べて今は、あの人と比べて私は、と悩んだところで、いい答えに辿り着けることは少ないので、とにかく「比べない」ということを意識的に行っていくとよいでしょう。
周囲の人ができる「大いなる助け」
ワーキングマザーの周囲にいる人ができる「大いなる助け」があります。まずは彼女たちの話を聞いてあげることです。思っている以上にワーキングマザーというのは悩みを内側に抱えこんでしまっていることがあるので、たまにそれをはき出させるようにするだけでも、彼女たちがだいぶ楽に生きていけるようになるのではないでしょうか。
また、職場にいる周囲の人たちは、「あなたが必要なんだ」ということを示してあげられるとなおよいです。以前活躍していた人ほど、時短勤務になって「自分の存在価値」に疑いをもつようになってしまう傾向があります。「あなたが必要だ」と認めて、示してあげることで、少し気分が楽になるのです。
ワーキングマザーというのは、働き方のひとつ。決して負い目に感じる必要もなければ、思い悩む必要もありません。境遇の近い人を見つけて、なるべく悩みを内にためないようにしていくことで、今よりは少し気が楽に生き抜くことができるかもしれません。