コーチングのプロが語る、子どもが「自分で決める力」の育て方
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この春から新しい学校での生活がスタートした子どもたちの中には、楽しげに通う子どももいれば、「別の高校に行けばよかった」と不満を口にする子どももいるようだ。両者の違いに、「進路決定時の親の関わり方にも一因があるのでは? と考えさせられるようなことがあった」と話すのはコーチングのプロ、石川尚子氏。ベネッセ教育情報サイトが詳しく話を聞いた。
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「毎日通うのは本人なんだから、最終的に、子ども自身が行きたい高校に行かせました」というAさん。Aさんの娘さんは今、とても楽しそうに高校に通っているそうですが、息子さんの受験の時には、この学校に行ったほうが何かと有利だからとがんばらせ、親が決めた高校に入学させました。周りが成績優秀な子ばかりの中、彼は勉強に自信が持てずに元気を失い、「ほかに行けばもっと楽しかったのに。お母さんの言うことを聞いて損した」と、Aさんに言ったそうです。
「子どものためによかれと思って、親は自分の意見を押しつけてしまいますが、親に行かされた学校なのか、自分が選んで行った学校なのかでは、入ってからの気持ちがまったく違うのだと思いました」。Aさんのこの言葉から、子どもが自ら選んで決めることは、その後の満足度や忍耐力にも大きく影響を与えるのではないかと感じました。
しかし、進路を決定する時になって急に、「自分で決めなさい」と言われても、どうしていいかわからない子、なんだかつき離されたような気持ちになる子もいるでしょう。常日頃から、「自分で考え、自分で決める」習慣をつけるよう関わっていくことが大事なのだと思います。
人間はもともと「自分で決めたい」という欲求を持っています。特に子どもはその欲求が顕著なものです。「自分で決めたこと」には、「人から言われたこと」よりもずっと自発的に取り組めます。「今日はどうする?」「何から始める?」と質問することで、折々に、自分で決める機会を与えてあげてほしいと思います。
出典:子どもが「自分で決める」ことの効果 -ベネッセ教育情報サイト
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