今年こそかけっこで1番に 専門家が教える足が速くなる方法
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春の運動会シーズンがやってきた。かけっこやリレーで、今よりも速く走れるようになりたいと願う子どももいるだろう。身体運動科学の専門家・深代千之氏に、スポーツ科学の観点から考える、速く走れるようになる練習ポイントを聞いた。
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スポーツ科学で走りを分析した結果、股関節をうまく使って走ると、速く走れることがわかってきました。たとえば、足を後ろから前へもってくる時は、お腹の下あたりにある腸腰筋が強く収縮すると、足をギュンと速く前にもってこられます。前にいった足を後ろに振り戻す時は、お尻の筋肉や、ももの裏の筋肉を使って走ることが大事です。つまり、股関節がうまく働いて、足を前後にスイングさせると、速く走れるとわかってきたのです。
このことを頭に入れて、足が速くなる練習をしてみましょう。ポイントは5つあります。
1. 足の力を効率よく使う
速く身体を前に移動するには、地面を前方向にまっすぐにけることが大切です。線を中心にして、まっすぐ走ってみましょう。着地はつま先をまっすぐ前に向け、地面をける時は真うしろへけります。
2. 腕の運動エネルギーを足に伝える
腕をリズミカルに大きくふると、体感がねじれて腰をひねることから、股関節がうまく働き、速く走ることができるようになります。
3. 足で素早く地面をける
速く走るには、足が前から後ろに地面を押す一瞬に、大きな力を出すことが大切です。この感覚を身に付けるには「足首ジャンプ」の練習が効果的。ボールになったつもりで、ポンポンポンと高く弾みます。
4. ももを股関節だけで素早く上げる
股関節だけで、ももを素早くギュンと引き上げます。ひざと足首がリラックスしていると、ムチのように足をスムーズに前に運べます。
5. 足の引き戻しの感覚をつかむ
なるべく速く歩く競歩を利用して、地面をうまくとらえる感覚を身に付けましょう。競歩こそが、足の引き戻し感覚をつかむ股関節の運動です。
出典:かけっこで1番になる! 基本編 -ベネッセ教育情報サイト