友達づくりは練習でうまくなる! ソーシャルスキルの専門家が子ども向けのアドバイス
もうすぐ新学期、子どもが新しい環境になじめるか心配な保護者も多いだろう。なかには、なかなか自分から声がかけられない内気な子どもや自己主張ばかりしてしまい、なかなか輪にとけこめない子どももいる。そこで、人付き合いの技術(ソーシャルスキル)が専門の筑波大学教授の相川充氏に、友達づくりが上手になるコツを伺った。
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近年友達づくりが苦手なお子さまが増えている背景には、4つの原因があると考えています。まず、第1に、一家団らんの時間が少なくなり、家族と家庭の在り方が変化したこと。第2の原因は、放課後の遊び方の変化です。仲間とのコミュニケーションが減っていること。第3に周囲の大人が、子どもに関わる機会が減り、地域社会の教育力が落ちたこと。そして、第4に情報化社会になり生身の対人関係の体験が希薄になってきたことも挙げられます。
ご提案したいのが、人付き合いの具体的な技術である「ソーシャルスキル」を身に付けることです。練習すれば誰でも身に付けることができ、何度も練習しているうちに自然と使えるようになっていくはずです。
~こんな時にどうアドバイスする!? ~
クラス替え後、できてしまった仲よしグループに、あとから入れてもらいたい場合
1)ソーシャルスキルのメリットを教える(教示)
お子さまが、仲よしグループに入りたいのに勇気が出ない時。保護者のかたはまずは言葉で、自分から行動してみるとどんなよいことがあるか、話してみましょう。
2)保護者がお手本を見せる(モデリング)
次に実際にどんな声かけをしたらよいのか、保護者がお手本を見せてあげましょう。大事なのは具体的な言い方や身ぶり手ぶりを提示するということ。できるだけ小さな要素に分けて伝えることが大切。
3)何度かやってみる(リハーサル)
子どもに実際に繰り返し練習させます。
4)ほめたり、改善方法を伝えたりする(フィードバック)
子どもがリハーサルで実際にやったことについて、よいところをほめましょう。改善したいことがあれば、「こうすれば、もっとよくなるよ」と、前向きの言葉を添えながら具体的なやり方を伝えましょう。
出典:もうすぐ入園・入学! 友達づくりが上手な子に育てるには 友達づくりが上手な子と苦手の子の差って何? -ベネッセ教育情報サイト