友だちづきあいのルールは子どもと話し合って決める

夏休み、子どもたちだけで遊んだり、どこかへ出かけたりすることもあります。子どもたちには、友だちと自由に活動してほしいですが、トラブルを避ける意味でも、ある程度のルールは必要です。家庭で友だちと遊ぶときのルールを作る際に大切なことを、東京都立大学人文社会学部准教授の酒井厚先生に伺いました。

この記事のポイント

親子で「約束した」としっかり確認することが必要

子どもは、友だち関係の中で成長するものです。子どもたち同士の世界が必要です。でも、だからといって何も制限しなければ、トラブルに巻き込まれるなど心配なことも出てきます。

そのため、子どもが友だちと遊ぶときのルールをつくっているご家庭もあることでしょう。遊びで出かけてよい範囲や時間など、いろいろと決める内容はあると思いますが、何より大切なのは、ルールを子どもと決めていることです。

ルールを子どもと決めている、ということは、保護者が一方的にルールを決めるのではなく、親子が一緒に話し合ってルール作りを行うということが前提です。そのうえで、守れなかった場合にどう取り組むか、子どもの年齢によってどう変化させていくかも考えていくことになります。

こうして子どもと一緒にルールを考えることが、「これが大切な約束である」という確認にもつながります。

保護者にしてみれば、これは約束したよね、と思っているけど、子どものほうはそんなの聞いていない、約束なんてしていないと思っている、ということは往々にして起こります。保護者が「5時に帰りなさいと言ったでしょ!」と怒っても、子どもが「親が勝手に決めたこと」と思ってしまったら、なかなか守ってはくれないでしょう。

約束を守れなかったときには、まず理由を聞くこと

こうしてルールを作っても、子どもがいつも守ってくれるというわけではありません。これは、おそらく多くの保護者が、普段の生活で経験していることではないでしょうか。

子どもがルールを守れなかったときは、頭ごなしに叱るのではなく、まず、なぜルールを守れなかったか理由を必ず聞きましょう。わざと約束を破ろうと思っていないまでも、うっかり忘れてしまっただけかもしれません。また、もしかしたら約束を守ろうと必死だったのに何かのトラブルがあって間に合わなかったという場合もあります。そんなときに、頭ごなしに叱られたら、何も理由は話せなくなってしまうでしょう。

そして、もし約束したルールを忘れていたとしても、あまり激しく怒らないでください。激しく怒っても、かえって逆効果になることの方が多いように思います。

子どもの成長に合わせて、ルールも話し合って変えていく

中学生になると、子どもは自分で何かやりたいと思うようになり、そこから友だちを作っていく大切な時期に入ります。趣味や自分がしたいことの仲間を求めて、子どもたちがインターネットを通じて世界を広げていく機会は、今の時代それほど珍しいことではありません。

インターネットを子どもが使うとき、どんなものも厳禁としてしまうと、そうしたコミュニケーションはできなくなってしまいます。子どもたちが自分で使いたいアプリなどを探してきたときに、保護者はそれをどれくらいまで認められるか、というところに、子どもの友だち関係の広げ方もかかってくることになります。

中学生・高校生は、体は大人になりかけているのに、社会が自分たちを大人扱いしてくれないという状況にあります。大人はインターネットもゲームも好きに使っているのに、なぜ、自分たちだけがダメなのかと不満を抱えているわけです。そこを、大人として論破できないのなら、やはり子どもとよく話し合って、ルールを変更していきましょう。。

こうして、「話し合ってルールを決める」ということは、意識しないとなかなかできないことです。保護者が一方的に決めたルールを言い聞かせることで子どもが守ってくれたら、うまくいっていると思うかもしれません。でも、それでは子どものストレスはたまってしまい、結局うまくいかなくなってしまうし、親子の信頼関係も築けません。

こうして、家族で話し合ってルールを作った中で、子どもたちは子ども同士でかかわりながら、人間関係を安心して学んでいくのだと思っています。

まとめ & 実践 TIPS

家庭で、子ども同士の友だちづきあいのルール作りをするときに大切なのは、<約束したとお互いに確認すること>、<約束を守れなかったときには、まず理由を聞くこと>。また、インターネットを使った友だちづきあいのルールを作るときは、<よく話し合い>、一方的なルールの押し付けにならないようにしましょう。

プロフィール

酒井 厚

酒井 厚

東京都立大学 人文社会学部 准教授
早稲田大学人間科学部、同大学人間科学研究科満期退学後、山梨大学教育人間科学部を経て、現在は東京都立大学人文社会学部准教授。主著に『対人的信頼感の発達:児童期から青年期へ』(川島書店)、『ダニーディン 子どもの健康と発達に関する長期追跡研究-ニュージーランドの1000人・20年にわたる調査から-』(翻訳,明石書店)、『Interpersonal trust during childhood and adolescence』(共著,Cambridge University Press)などがある。

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