歯医者さんに聞いた! 仕上げみがきのコツ(10〜20本編)
お子さまの歯みがきは、とにかくしっかりみがけばよいと思っていませんか? 実は、お子さまの歯の本数によって、それぞれそのやり方にコツがあるんです。1歳を過ぎた頃からは、奥歯も生えてきて、特に虫歯には注意を払わなければいけません。(協力:どひ歯科・小児矯正歯科院長 土肥順尚氏)
10〜16本の場合(1歳4ヵ月〜1歳8ヵ月)
この時期に生え始める奥歯は、歯ブラシも届きにくいので、虫歯になりやすい歯です。奥歯の上面だけでなく、隙間や側面を丁寧にみがいてあげられるとよいでしょう。歯が生えかけていて、歯茎がまだかぶさっている場合は、あまり強くみがかず、毛先の柔らかい歯ブラシで優しくみがいてあげましょう。横みがきの大きな動きではなく、ブラシを振動させるイメージを持つことが大切です。
お子さまの「イヤ!」という自己主張は成長の証しとはいえ、歯みがきはやらなければいけないものです。歌を歌ってみたり、ほめてあげたりして、できるだけお子さまの気持ちを盛り上げてあげましょう。
「仕上げみがき」は自由が奪われ、姿勢も変わるので、お子さまにとってあまり楽しいことではありません。同年代の子が楽しそうにやっている姿を見せてあげて、「マネしてみたい!」と思わせてあげたりするなど、「仕上げみがきって楽しい!」と思わせてあげられるとよいですね。
18〜19本の場合(2歳3ヵ月〜2歳7ヵ月)
乳歯が生えそろってくる時期です。この時期の歯みがきもこれまでと同様、奥歯にブラシがきちんとあたっているか、音や感触で確かめながらみがいてあげましょう。また奥歯だけではなく、歯と歯の間も虫歯になりやすいので、隙間がない場合はデンタルフロスを使ってあげてもよいでしょう。
歯の本数が増えるとみがく歯の数が増え、みがく時間もだんだん長くなります。とはいえ、強くみがき過ぎることはお子さまがいやがる原因になるので、優しく丁寧にみがいてあげましょう。
お子さまとコミュニケーションがとれるようになったら、歯ブラシの持ち方、当て方、動かし方などを少しずつ教えてあげましょう。「シャカシャカ」とみがいている音がするのを確認させてあげたり、“あ”の口の形と“い”の口の形を使い分けたりするなど、わかりやすく教えてあげることが大切です。
また、歯のみがき方を教えてあげる時は、お子さまの正面に座り、おうちの方がみがいているところを直接見せてあげましょう。歯みがきの方法を教えるだけではなく、歯みがきをしないと虫歯になってしまうということも同時に教えてあげることで、なぜ歯をみがくのかイメージさせることができます。
20本の場合(2歳8ヵ月〜)
この頃になれば、乳歯が完全に生えそろう時期です。とはいえ「仕上げみがき」はお子さまの6歳臼歯(最初に生えてくる永久歯)が生えて、すべての歯をきれいにみがけるようになるまで、親がしてあげる必要があります。お子さまだけに任せると歯ブラシが届きにくい奥歯や歯と歯の隙間にみがき残しができてしまいますので注意してください。
この頃までに実践してきた「仕上げみがきの基本の姿勢は仰向け」や「コミュニケーションのとれた歯みがき」を忘れずに、歯みがきの大切さをしっかりと教えてあげてください。
お子さまの歯の本数別 仕上げみがきのコツ|こどもちゃれんじ