赤ちゃんの便秘、なにが原因?
赤ちゃんのうんちが何日も出ない、出てもコロコロとした硬い便になる、うんちのときに痛がって泣く...赤ちゃんの便秘は赤ちゃん自身もつらいことがあり、できるだけ早く解決してあげたいものです。考えられる原因はいくつかありますので、赤ちゃんのうんちの様子や食事内容から、あてはまるものはどれか考えてみましょう。
1.もともとの体質で、毎日はうんちが出ない
実は「毎日うんちが出なければ便秘」というわけではありません。赤ちゃんでも体質によって毎日うんちが出るわけではなく、2、3日に1度で十分な場合もあります。お腹を痛がる、お腹が張っている、お腹を気にする、機嫌が悪い、うんちがとても硬い...などのことがなければ、しばらく様子を見てみましょう。特に、食欲がいつも通りならあまり心配することはありません。
2.食物繊維不足、水分不足など、食事の問題
健康なうんちには「食物繊維」が欠かせません。食物繊維は水分をたっぷり含んでうんちのカサを増やし、ちょうどいい柔らかさにしてくれるほか、腸に刺激を与えて排便を促す作用もあります。また、水分を摂取することも重要です。離乳食になってから野菜・根菜・きのこなどの摂取が少なくないか、水分をとる機会が減っていないか見直してみましょう。
3.運動不足
赤ちゃんはお腹の筋肉も内臓も未発達。いつもの動きだけでは腸の中のうんちを移動させられない可能性もあります。赤ちゃんを寝かせてお腹をマッサージしてあげたり、足を持って膝をぐっとお腹につけては伸ばすという運動(赤ちゃん体操)を繰り返してあげたりして、腸に刺激を与えてみましょう。腸に直接触るような強い刺激はよくありません。もちろん、外でたくさん遊ばせること、歩かせることは腸に刺激を与えるので重要です。
4.生活リズムの乱れ
外出ばかり続いたり、ごはんを食べる時間が一定でなかったり、遅くまで起こしておいたりすると、赤ちゃんの体もリズムをつかむことができません。寝起きする時間、食事の時間をできるだけ一定に保ち、食後にはゆったりと休憩できるようにしましょう。
5.「うんちをしたくない理由」がある
便意はあっても、うんちをするときに痛みや違和感があれば、うんちを我慢するようになってしまいます。おむつかぶれや「痔」の可能性はないか、おしりの観察も忘れずに。
また、大人が「うんちはくさい」「おむつを替えるのは大変」など、ネガティブなことを言ったり、「まだうんちは出ないの?」と繰り返したりするのも、赤ちゃんにとってはプレッシャーとなります。
上記の理由がいくつか重なって便秘が起きている場合もあります。早く解決してあげたいものですが、すぐに病気や体調不良に直結するわけではありません。ママ・パパもあわてず、赤ちゃんの様子をじっくり見て、さまざまな方法を試してみましょう。
倉持鎮子
自身も6歳、10歳の子どもを育て、育児・食育・親子問題についての執筆を行うライター。医療・健康・体の不思議、子育て中にもできる美容などにも触れ、さまざまな面から「子どもとの生活」についてのライティング実績がある。講師業では、「脳と体を考える食育」についての情報を提供。