「勉強しなさい」は効果ない?やる気を引き出す声かけとは

夏休みも中盤を迎え、いろいろな進捗が気になるころ。
課題は終わっているのかしら、とやきもきする保護者を尻目に、気付けばいつもスマホをいじってだらだらしている我が子の様子に、つい「いつまでもスマホを触ってないで勉強しなさい」と怒鳴りたくなる……というかたもいらっしゃるかもしれません。

普段はマザーズコーチングスクールの提供などコーチとして活動している私・中原絵里子も、子どもの勉強に関連した声かけにはしょっちゅう迷ったり後悔したりしています。
今回はいち保護者として、一緒にやる気を引き出す声かけについて考えてみたいと思います。

この記事のポイント

1.一番効果的なのは「声をかけない」こと

どんな声かけよりも一番効果があると感じているのは、保護者からは声をかけないことです。
「勉強しなさい」「宿題は終わっているの?」「ダラダラしてばかりで大丈夫なの」など思わず口にしてしまいそうなこれらのセリフは、実行したら最後、すべて炎上案件です。相手のやる気をそぐだけ。

とはいえ、わかっていても気になってしまう、言わずにいられないのが親心。
夏休みこそ苦手を克服したり基礎を固めたりする絶好の機会なだけに、何もしていないようにしか見えない我が子を目にすると、やきもきしますよね。
私も我慢するのに日々苦労しています(笑)。

だから私はそういう時、なるべく子どもの様子が目に入らないように意識しています。
子どもがリビングでスマホをいじっていたら、別室に移動する、外に買い物や散歩に出る、自分もパソコンで動画などを見るなど、子どもの様子を自分の視界に入れないようにする。
こうすることで、相手の問題に首を突っ込みそうになる自分を少しは抑えることができています。

勉強をしていないのは子どもの課題。
乗り越えるべきは子ども自身なので、そこに干渉すべきではありません。
それでもイライラしてしまうのはきっと「こうあってほしい」という親の気持ちが混ざっているから。
それに気が付くだけでも少し客観的に見られるようになるかもしれませんよ。

2.どんな小さなことでもいいからほめるところを探す

『北風と太陽』ではないですが、相手が気持ちよくなってちょっとがんばりたくなる心の状態をつくることも効果的です。
子ども自身も「いつまでもこんな風にダラダラしていたらダメだ」とはわかっているはずなので、動き出すきっかけを提供してあげるわけです。

今勉強していないという事実はいったん脇に置いて、「夏休みでも早起きできてえらいよね」「この暑いなか部活しているんでしょう、すごいなあ」「いつの間にか字がキレイになったね」「けっこう、部屋キレイにしてるね」など、勉強に関係のないことやささいなことでもよいのでさりげなくほめてみるのはどうでしょう。

ポイントは子どもの気持ちが上がるような「気付き」をシェアすること。
評価するのではなく、事実について感じたことをさりげなくつぶやくイメージです。
そうすることで、お子さまも認められたと感じられ、もっと「なりたい理想の自分」をめざしたいと自然と行動が変わっていきます。

ほめられてまんざらでもない様子のお子さまを見ていれば、保護者のかたの気持ちもいつの間にか軽くなっているはず。

3.勉強する理由を見つけるサポートをする

本来、勉強は自分のためにするものであり、勉強することには意味や理由があるはず。
そこでこの夏休みの間に少しでも目標を見つけることをサポートしてあげるのはどうでしょうか。

たとえば、目標とする大学ややりたい学問を見つけるためにオープンキャンパスに行くとしたら、どんな大学で実施しているのか探せるサイトを教える。
旅費やかかる経費をいくらぐらいまでなら出してあげてもいいと提示する。
資料請求にかかる送料などは負担してあげると伝えるなどでも、安心して調べたりアクションしたりできるでしょう。

私も長男が高校3年生の時、行きたい大学のキャンパスを実際に見に行くために飛行機やホテルの手配を手伝ったり、遠方の大学は一緒に行ったりしました(半分観光気分でしたが、それもいい気分転換になり、かなりやる気が上がったようでした)。

また、中学3年生の時はなかなか志望校が見つからず、やる気も低迷していたのですが、部活体験ができる高校を見つけて参加してみたら、顧問の先生も部活の雰囲気もとても好きになって、俄然勉強にやる気を出したということもありました。
いずれも「やっぱり『内発的動機付け』は効果的だ」と実感した事例です。

今は学校見学もリアルとオンラインの両方で開催しているところが多いので、本命はリアルで参加して、その他の候補はオンラインで様子を見てみるなどうまく使い分けるといいですね。
「ここに行きたい」「これがやりたい」を見つけるために何かサポートできることがないか、さりげなく提案してみましょう。
目的がはっきりすれば、時間の使い方もきっと変わるはずです。

<マナビジョン「オープンキャンパスへ行こう!」>

まとめ & 実践 TIPS

夏休み、一見勉強しているように見えないお子さまでも、彼ら彼女らなりの事情があるのかもしれません。頭ごなしに決めつけたり命令したりするのは逆効果。
お子さまが自然と行動したくなるような働きかけを心がけたいもの(自戒もこめて)。
この夏は保護者のかたも「声をかけない」「ほめる」「勉強する理由を見つける手伝いをする」の3つを宿題として、一緒に取り組んでみませんか。

プロフィール

中原絵里子

中原絵里子

トラストコーチングスクール認定コーチ、マザーズコーチングスクール認定マザーズティーチャー。自分を信頼し、周りからも信頼されるためのコミュニケーションの技術を学ぶ講座「トラストコーチングスクール」や、子どもの自己肯定感を育むコミュニケーションを学ぶ「マザーズコーチングスクール」を提供する傍ら、目標に向けて継続的にサポートするパーソナルコーチングも。ライター、編集者としても活動中。『迷ったら、自分を好きでいられるほうを選べばいい』馬場啓介(あさ出版)に編集協力として参画。https://erikonakahara.com/

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