もっと姉らしくふるまってほしいと悩む保護者 子どもの本音は?

上の子は下の子にやさしくしてほしい、下の子には上の子を慕ってもらいたい。保護者なら誰もが、兄弟・姉妹が仲のよい姿を見たいと思うもの。けんかをした時、上の子に注意をしても伝わらない、と悩む保護者に教育評論家の親野智可等氏がアドバイスをする。

 


もっと姉らしくふるまってほしいと悩む保護者 子どもの本音は?

 

【質問】
3年生の長女が年長の妹と年少の弟にキレることが多くて困っています。先日も、おやつの取り合いで下の2人を叩いて泣かせました。注意しても「いつも私ばっかり怒られる」とふてくされるだけで、心に届いていないようです。私としては公平にしているつもりなのですが……。もっとお姉ちゃんらしく妹や弟にやさしくなってほしいのですが、どう言えばいいのでしょうか?(小学3年生の保護者)

 

【親野智可等氏からのアドバイス】
保護者としては公平に接しているつもりでも、実際には下の子に手がかかり、上の子が我慢しなければいけない場面が多々あります。そのことで、上の子は「妹や弟ばかりかわいがられている」「自分はあまり大切にされていない」と感じてしまうのです。

 

大切なことは、お姉ちゃん・お兄ちゃんらしさを求めるのではなく、気持ちを満たしてあげることです。ご質問にあるようにけんかをして叩いてしまったという場合も、まずは本人の言い分をたっぷり共感的に聞いてあげてください。言いたいことを十分に言えて、自分の気持ちをわかってくれたと感じれば気持ちが落ち着き、初めて妹や弟の気持ちを考えたり、自分のいけなかったことを振り返ったりできるようになります。

 

また、日ごろから、ちょっとしたことでも当たり前と思わずにほめてあげましょう。全体を漠然と見るのではなく、ほめられる部分を見つけ出してほめるのがコツです。また、ことあるごとに「ありがとう」「○○してくれて助かるよ」と感謝の気持ちを伝えましょう。「お姉ちゃんでしょ!」ではなくて、「さすがお姉ちゃんだね」という言葉を増やすといいですね。

 

出典:お姉ちゃんらしく妹や弟に優しくなってほしい[教えて!親野先生] -ベネッセ教育情報サイト

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