専門教育と大学教育を融合 「社会の縮図で学ぶ」新しい学びのカタチ【変わる大学】

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デジタル化が進み、さまざまな業界でDX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性が高まる社会において、専門性を持ちつつも広い視野で社会の即戦力となれる人材の需要はますます高まっています。

そこで今回は、専門職の育成が注目される中、「社会の縮図で学ぶ」をコンセプトに、変化の激しい社会で専門のみならず、幅広い分野での活躍や協同を見据え、専門分野の枠を超えて学修する総合学院テクノスカレッジの「TECHNOSゼミ」の取り組みについてご紹介します。

この記事のポイント

1年次からゼミを開講。実社会で役立つスキルを実践的に学修

テクノスカレッジは、一見分野の異なる「東京工学院専門学校」と「東京エアトラベル・ホテル専門学校」の学生たちが同じキャンパスで学んでいます。テクノスカレッジのカリキュラムでは、グループワークで実践的に課題発見・解決能力を磨くゼミを重視。1年次から全学年で「TECHNOSゼミ」を開講しています。

「TECHNOSゼミ」は、さまざまな専門知識を総合的に活用して実際に直面する、正解のない職業実践課題や社会課題に向き合い、解決策を導き出す力の獲得を目的としています。1年次のゼミは「基礎ゼミ」、2年次は「応用ゼミ」、3~4年次は選択制で「発展ゼミ」と「大学コースゼミ」を設け、年次を重ねるごとに課題の難易度は高まります。

基礎から応用へ。専門課程2年次までに職業実践力を身に付ける

テクノスカレッジの「TECHNOSゼミ」では、必修科目として1年次に全学生が担当教員の指導のもと「基礎ゼミ」に所属し、学科の専門性に加えて課題解決力のベースを築きます。

さらに、2年次には社会や業界の実課題解決に挑戦する「応用ゼミ」でより柔軟な職業力を磨いていきます。例えば昨年のエアライン科では、withコロナ・Afterコロナを見据え、「基礎ゼミ」では、航空機利用に移動手段だけでない「新たな価値」を考える、という課題に挑戦。2年次の「応用ゼミ」では、全国各地の空港の協力を得て、「空港をハブとした地域活性化で空港利用客を2倍にする」企画・提案に取り組みました。

「応用ゼミ」においては、ビジネス視点で普段の学生生活だけではわからない社会や企業の課題に対し、企業の方にヒアリングなどをしながら課題にチャレンジすることで、職業意識をより高めるとともに視野を広げ、骨太な職業実践力を身に付けます。

大学コース3年次からは、発展的な職業課題や社会課題に挑戦

大学コースの3・4年次は「発展ゼミ」と「大学コースゼミ」の2つのゼミから選択。「発展ゼミ」では、業界・企業が今後直面する課題を想定し[設定]→[挑戦]することで、キャリアと人生を切り拓く本物の職業人をめざします。例えば2020年、エンターテインメント系学科の発展ゼミでは小金井市と協同でコロナ禍での医療従事者への感謝を拡げる「LIGHT IT BLUEキャンペーン」に取り組みました。

また、「大学コースゼミ」では、学科や学年の垣根を越えたチーム編成をし、グローバルな社会課題となっているSDGs(持続可能な開発目標)に取り組み、学生一人ひとりの専門性を生かしながら協同して解決策を見つけ提案・活動しています。職業を通じて地域社会や国際社会に貢献できる、そんな社会人力を身に付けることも重視されています。

学位取得と並行して高度な専門性と総合力・人間力を磨く「大学コース」

テクノスカレッジでは、学生の2〜3割が「大学コース」を選択。大学コースは提携している中央大学、日本大学、産業能率大学など5大学の通信課程と同時に、専攻専門カリキュラムとを4年間で併修します。学科の学びで専門性をより深化させる(縦軸の学び)と、大学の科目履修で専門性を生かすうえでの教養を身に付ける(横軸の学び)を組み合わせたコースです。

また、3・4年次の「大学コースゼミ」では、学科や学年の枠を越えたチームビルディングを行い、各チームが社会課題解決をめざします。昨年は前述でも触れたとおり、SDGsの17ゴールについて企業やNPOのサポートも受けてワークショップ学習し、学生自ら取り組み課題を設定。各学科の学生が自分の専門性をどう生かせるかを試行錯誤しながら、課題解決の提案をまとめました。

最初は属性の異なる学生同士が上手く交わることができないこともありましたが、チーム活動を重ねるうちに、専門性や個性を生かして役割分担を進めるなど、着実に課題解決策の検討を進めながら成長していきます。このゼミを通じて自己有用感を醸成するとともに、今後ますます重要度が増すとされる協働力を学んでいきます。

「社会の縮図」で学び、グローバルに活躍できる職業人を育成

1年次からの成長過程に合わせたゼミ活動により、職業人としての行動力、専門力、協働力を育成する「TECHNOSゼミ」。「社会の縮図で学ぶ」をテーマにしているテクノスカレッジでは、30もの学科で幅広い学びを扱うからこそ、同じ思考になりがちな学科の集団とは異なる学習環境をあえてつくっています。

ダイバーシティ社会と同じような多様性溢れる環境で学修することで、学生は多くの刺激を受け、人間的に成長します。社会と自分のつながり、5〜10年後の自分のキャリアについて考え“気づき”が得られるよう、実学的な課題に取り組む「TECHNOSゼミ」。

この学びのスタイルは、卒業後、社会人として多様な人々とかかわり活躍するために、自分の個性や専門性を発揮できる人材育成に、大きく貢献していくのではないでしょうか。

総合学院テクノスカレッジ
https://www.technosac.jp/

本掲載情報は2021年4月時点のものです。

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