志望大を絞り込めない高2生に対して、保護者ができるサポートは?

高校2年生からは、翌年の受験勉強に向けて、志望大や志望学部を絞り込んでいく必要があります。しかし、なかなか大学や学部を決め切れないというお子さまもいるのではないでしょうか。たしかに実際に大学に出願するまで時間はありますが、目標を明確にしたほうが勉強に取り組む意識や態度に差が出ます。この記事では、志望大を絞り切れないお子さまに対して、保護者ができるサポートについて紹介します。

大学・学部を決める前に「将来、どんな道に進みたいのか」をイメージさせる

そもそも大学・学部は「大学卒業後にどんな道に進みたいのか」を考えたうえで決めるべきものです。世の中には「特定の大学・学部に進まなければ就けない職業(医師・看護師など)」もありますし、「特定の大学・学部に進んだほう就きやすい職業(教員や法律関係の職業)」もあります。また、大学や学部に関わらず就ける職業もありますが、関連知識を大学で学んだほうが、希望の仕事に就ける可能性が当然、高くなります。

ところが、高校生は偏差値や知名度、社会的なイメージで進学先を決めてしまいがちです。そのため、「志望大・学部を絞り込めない」というお子さまには、「卒業後の将来」をイメージさせるような働きかけをすることが大切だといえるでしょう。

好きな教科から学部を考える場合は注意が必要

「将来について考える」とは言っても、なかなか具体的には考えられないという高校生もいるはずです。そこで、好きな教科から学問に対する興味を広げたうえで、学部選択や職業選択に結びつけるというのもひとつの手です。

しかし、「英語が好きだから英文学部」といった単純な学部選択は考えもの。「英語が好きで、将来は英語を教える職に就きたい」という場合は、教育学部に進んでもよいでしょうし、「英語を使ってビジネスをしたい」というのなら、経営学部に進んでビジネスを学び、英会話は自分で勉強するという方向性もあります。好きな教科だけから単純に学部を決めてしまうと、将来の選択肢の幅を狭めてしまうことにもなりかねません。

最近はベネッセの高校生のための学問・職業紹介をしている「マナビジョン」のような情報サイトも充実していますから、それらを活用して「好きな科目がどのような学問分野と結びつきが深いのか」「その学問分野を学ぶことで、どのような職業に就けるのか」を調べるように働きかけてみましょう。

「将来の働き方」について保護者の経験談を聞かせるのも、ひとつの大切なサポート

また、将来をイメージするには、実際に働く社会人から話を聞くことも有効です。お子さまが働き方について、具体的なイメージを持てないようであれば、親戚や周囲の大人から話を聞くことを勧めてみましょう。また、保護者自身もお子さまにとって「もっとも身近な社会人」のひとりです。社会に出てからどんな働き方ができるのか、社会で求められる能力とはどのようなものなのかを伝えてあげることも、お子さまの大学・学部選びのヒントになるのではないでしょうか。

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