[中3受験生]冬休み前、受験勉強から出願まで保護者のこれだけはチェック3

冬休みの過ごし方は、受験生にとって非常に大切です。とはいえ、年末年始の気ぜわしい時期なので、勉強に身が入らないまま終わってしまうということにもなりがちです。また、年明け以降は、受験に関する事務手続きの締め切りも迫ってきます。
今回は、冬休み前に、保護者に留意していただきたい3つの点についてお話しします。

1 冬休みの学習法を確定する

冬休みは家庭学習か、あるいは塾などの冬期講習を利用するか……など、休み中の学習法について迷っていらっしゃるご家庭も多いかと思います。
冬休みに集中して取り組んでいただきたいのは、苦手単元の克服と、志望校の過去問題です。この課題をクリアするために、どんな学習法が適切かをお子さまと話し合って決めてください。たとえば、「午前中は図書館に出かけ、そこで過去問に集中して取り組む」「強化したい苦手単元があるので、その単元に特化した冬期講習を受講する」など、お子さまが、集中できる学習法を自分で選べるようにしましょう。

なお、冬期講習には、頑張っている他の受験生に刺激をもらえる、塾の自習室を使えるといったメリットもありますが、「みんなが通っているから」と、漠然と通うだけでは実力はつきません。まずは学習目的を明確にし、利用する場合は、必ず冬期講習の復習の時間をとるようにしましょう。

2 受験に関する事務手続きの整理をする

年明け以降は、出願、受験料の振り込み、入学金の振り込み、入学手続き……と、様々な事務手続きの締め切りが迫ってきます。直前になってバタバタしないように、手続き事項のスケジュールをまとめておきましょう。また、何かとせわしない年末年始に入る前に、進められる手続きは、余裕をもって行っておきたいものです。
「まさか」とお思いかもしれませんが、複数の高校を受験する場合、願書の締め切り日や振り込み先の銀行を取り違えるケースもあります。また、最近は高校入試もウェブ出願が増えています。締め切り日当日、回線にトラブルが起こり、インターネットにつながらない、スマートフォンからは手続きができないと直前に気づいて慌てる、といったことも起こりえます。

こういったミスを防ぐために、「受験ノート」を作るなどして、前半は日程別、後半は学校別に必要な手続きの内容をまとめておき、双方の観点から手続きをチェックすると、ヌケ・モレを確実に防ぐことができ、おすすめです。パソコンやスマートフォンのスケジュール管理機能を利用する方法もあります。

3 集中力を発揮しやすい環境をつくる

この時期、まだのんきな様子に見えても、実際はかなりプレッシャーを感じている子どももたくさんいます。気持ちは焦っているけれど、年末年始のはなやいだ気分につい流されてしまい、後で自己嫌悪におちいる、といった子どもの声もよく聞きます。家族に対しては、「受験生だからと、気を遣われすぎるのはイヤ」「でも、さりげなく応援はしてほしい」そんなふうに考えている子も多いようです。

物事に最も集中できるのは、目の前の課題に自分なりの方法で取り組み、少しずつ前に進んでいる……そんな手ごたえがあるときではないでしょうか。子どもたちは今、そのような手ごたえを求めて模索を続けているところかもしれません。

お子さまの性格にもよりますが、「年末年始の気分に流されすぎない」、だからといって「ピリピリもしすぎない」ほどよい緊張感の保たれた環境が、学習により集中しやすいようです。
保護者のかたにも、疲れやストレスがたまりやすい時期でもありますので、ご自身の体調にも気を配られ、冬休みに向けて環境整備を進めてあげてはいかがでしょうか。

(筆者:安田 理)

プロフィール


安田理

大手出版社で雑誌の編集長を務めた後、受験情報誌・教育書籍の企画・編集にあたる。教育情報プロジェクトを主宰、幅広く教育に関する調査・分析を行う。2002年、安田教育研究所を設立。講演・執筆・情報発信、セミナーの開催、コンサルティングなど幅広く活躍中。
安田教育研究所(http://www.yasudaken.com/)

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