中3家庭、三者面談までにこれだけはチェック

多くの場合、11月末～12月前半に行われる三者面談。その前までに、第一志望校、併願校など、受験校について親子で意見をまとめておく必要があります。 今回は、三者面談までに準備しておきたいことについて取り上げます。

三者面談は「受験の方針を先生に提示する場」

今の親世代が受験生だった時代は、学校の先生が受験校を提案してくれることもあったのではないでしょうか。しかし、現在は「受験は本人とご家庭の責任でするもの」という考え方が徹底され、先生からの提案ではなく、ご家庭での決定が求められています。
現在は学区が広がったり、撤廃されたりして、学校や学科・コースの選択肢が、以前と比べものにならないほど広がっています。また、入試の制度や方法も多様化しています。
ですから、受験校については本人と保護者のかたがきちんと情報を集めておき、「ここを第一志望、ここを併願したいと思っています」と提示する必要があります。推薦入試、一般入試の第一志望優遇など、どんな入試方法で受けるかもあわせて示し、先生の意見をうかがうようにしましょう。
三者面談は、「受験の方針を親子で先生にプレゼンする場」と考えるとよいかもしれません。

三者面談の前に、入試説明会や個別相談会で情報を集めておく

受験校の候補が固まってきたら、ぜひ入試説明会や個別相談会に足を運んで情報を集め、お子さまと一緒に「第一志望のA校は一般入試で受ける」「併願校のB校は併願優遇を利用する」など、受験校と入試方法の方針を決めていきましょう。
入試説明会では、前年度の入試問題が配布されたり、出題意図の説明がなされるなど、その場でしか得られない情報が手に入ることがあります。
また、私立高校では、しばしば入試説明会の後に個別相談会が行われます。個別相談会は、お子さまの学習状況に合わせて、入試方法について学校側と個別に相談できる場ですので、ぜひ積極的に利用したいものです。

個別相談会では積極的に相談をもちかけて

個別相談会には、1学期までの学校の成績や、模試2回分の成績表など、成績資料を持っていく必要があります。
それらの成績資料を見せながら「推薦入試を受けることは可能か」「成績が推薦基準に達していない場合、どのような入試方法があるか」「入試に向けて、どんな勉強が必要か」などについて情報を集めましょう。
私立高校では、学校によって「第一志望優遇」「併願優遇」など、様々な入試方法が用意されているケースが多く、どの入試方法を利用するか、個別相談であらかじめ学校側とコンセンサスを取っておいたほうが有利な場合があります。個別相談会では、率直にお子さまの現状を話し、積極的に相談をもちかけましょう。

併願校すべてについて、子どもとじっくりと話し合う

第一志望校に対し、併願校は「間違いなく合格できそうなところ」という視点で選んでしまいがちです。しかし、併願校は実際にお子さまが通う可能性もある学校です。真剣に選んでおかないと、入学後「こんなはずではなかった」と後悔することになりかねません。
「興味のある分野や、将来の夢につながるカリキュラムやコースがあるか」「希望の部活があるか」「校風や雰囲気が自分に合っていると思えるか」などをお子さまとじっくり話し合ってください。また、保護者のかたご自身も「わが子を伸ばしてくれそうな学校か」「大切な人格形成期にあたる3年間を過ごすにふさわしい場所か」といった根本的なことを、併願校すべてについて考えてみてください。
三者面談でも、なぜその学校を選んだか、ご本人と保護者が自分の言葉で、担任の先生に説明できるとよいですね。

（筆者：安田 理）