英語新課程初年度センター試験は、リスニング難化でより4技能を意識した出題内容に。これからの英語センター試験対策は?
毎年出題傾向が変わるセンター試験ですが、今年は英語の出題内容に特徴の変化が見られました。なかでもリスニングは少し難易度が上がり、これまでのような聞き取り以外にも、3人の討論という、より実践的な英語力が求められるような問題が出題されたのがこの結果につながりました。今後のセンター試験英語は、一体どのような対策を練ればいいのでしょうか?
学ぶ英語ではなく、使う英語へのシフト
今年のセンター試験英語リスニングで一番大きく変わったのは、これまでのような日常会話メインの出題だけでなく、複数の人間が討論している場面など、種類や場面の幅が広がったということです。また、「ちらし」の文字情報を見ながら会話を聞いて解くといった、リスニングだけではない複数の技能を同時に使うような問題も出題されました。
こういった出題の背景には、リスニングや読解といった技能を別々に測定するのではなく、持てる技能を総動員して活用する、より実践的な「使える英語」へとシフトしていこうという意図がうかがえます。これにより、得意な技能のみで点数を稼ぐという手法が難しくなったのはいうまでもなく、さまざまな情報を同時に処理する能力も求められるようになりました。
読む・書く・話す・聞くの4技能をしっかりと伸ばす
こうした変更により、受験者は読む・書く・話す・聞くという4技能すべてをしっかりと伸ばすことが求められます。日頃の学習でも、同じような音声をただ聞くだけでなく、複数の登場人物が討論するようなものや、文字情報と音声情報の両方を手掛かりに問題を解くような対策を多く取り入れていくことで、試験本番で急にやったこともないような音声が出題されてアタフタするリスクを避けられるでしょう。
それ以外にも、英語で聞いて英語で答える練習や、英文の書き取り、音読など、リスニング以外の技能も磨くための機会もできるだけ多くこなしておくと、音声を聞きながらほかの情報にも目を通す余裕がでてきます。
複数の手掛かりから、推測する力を養う
さらにリスニングでは音声を聞く前に質問や選択肢を事前に確認し、どんな場面で、どんな内容になるのかを事前に予測したうえで音声を聞くだけでも断然理解しやすいうえに、心の準備ができているため精神的負担も格段に軽減されます。
ただ、ここで回答にでてきそうな単語にばかり集中していると、ちょっとした言い回しの違いや言い換えでわからなくなってしまうことがあるので、常にさまざまな情報に気を配るトレーニングが必要です。これにはドリルや過去問を繰り返すのが一番効果的です。また、こうした余裕を生むためにiPadなどで英語の音声をいつでもどこでも聞けるようにして、リスニング力を徹底的に鍛えることもおすすめです。
リスニングの難易度が高くなったからといって気にすることはありません。今のうちからしっかりと準備をして、本番までにやるべきことを繰り返せばきっといい結果がでるはずです。