入試本番! 子どもが平常心を保てる環境づくりを~前日編 [高校受験]
高校受験シーズンがいよいよ始まりました。そこで、入試前日に、ご家庭で注意していただきたいことについてお話ししたいと思います。
■家庭内は「ふだんどおり」の空気を保つ
試験でいちばん大切なのは、「ふだんどおりの実力を発揮すること」です。入試前日・当日はただでさえ緊張しやすいものですから、ご家庭ではできる限り「ふだんどおり」を心がけてください。もちろん、気持ちを盛り上げたほうが力を出せる子どももいますから一概にはいえませんが、特別なごちそうを用意したり、家族に沈黙をしいたりといったことは、子どもの緊張感を必要以上に高めてしまうため、避けたほうがよいでしょう。
■持ち物の確認--いざという時、慌てないために
持ち物の準備は本人にさせるといいのですが、万が一ということもあるので、保護者のかたもチェックしてあげてください。
・受験票
基本的に本人に管理させましょう。ただし、受験番号と学校の連絡先は控えを取っておいてください。万が一受験票を忘れたりなくしたりした場合も、受験番号がわかれば受験させてもらえる場合がほとんどです。
・筆記用具
鉛筆なら5本ほど、使い慣れたものを多めに。シャープペンシルなら使い慣れたものを数本、芯の準備も忘れずに。消しゴムは、万が一落とした時のために2個。
・防寒具など
試験会場は、席によって寒かったり、暑すぎたりすることもあるので、カーディガンなど、着脱しやすい上着を持っていると安心です。寒さ対策に手袋や使い捨てカイロもあると便利。
・飲み物・お弁当
温かい飲み物があると、気持ちがホッとするもの。また、お弁当が必要な場合は、ふだんから食べ慣れたもの、食べやすく消化のよいものがよいでしょう。
・その他
入試の日は、駅が混雑して切符売り場に長い行列ができることもあります。交通機関のICカード乗車券等は、あらかじめチャージしておきましょう。
参考書などを持っていく場合は、最重要事項を短くまとめたごく薄いものを「お守り」のつもりで。分厚いものや内容が難しいものは、かえって緊張感が増しますからやめたほうがよいでしょう。
また、脱いだ上着や持ち物をまとめて入れておける、大きめのバッグもあると便利です。
■試験前夜の過ごし方--リラックスした雰囲気で
学習は、これまで何を勉強してきたか、ひととおり目を通す程度に。知識の「引き出し」がスムーズに動くように、ちょっと脳を動かしておく程度でよいと思います。
早めの入浴をすすめ、就寝もふだんどおりの時間に。なお、緊張で眠れない子も多いものですが、横になって安静にしているだけでも脳の疲れは取れます。無理に寝よう寝ようと焦るほうがよくないので、「たとえ眠れなくても、ちゃんと頭は働くから大丈夫だよ」と声をかけてあげましょう。
保護者のかたも、入試前日は何かと気がもめることと思いますが、できる限り「ふだんどおり」のリラックスした雰囲気づくりを心がけてください。
(筆者:安田 理)