子どももストレスで胃が痛くなる? 園児・小学生の痛みの原因とは
さっきまで叱られていたのにすぐけろっとして遊びだす…子どもたちのそんな姿を見ていると、子どもはストレスなどとは無縁のように感じます。しかし、子どもにもストレスがたまります。なかでも多いのがストレスによる子どもの腹痛(胃痛も腹痛と表現)です。ストレスによる腹痛にはどう対応すればいいのでしょうか。
ストレスが続くと胃が痛くなるのは…
そもそもなぜストレスによって胃が痛くなるのでしょうか? 人はストレスを感じると緊張したり不安な気持ちになったりします。このような状態のときは自律神経に影響を及ぼし、「副交感神経」の働きが高まります。副交感神経は胃酸の分泌を活発にする働きがあり、胃酸が増えてしまう結果、胃の粘膜が傷ついたりして、潰瘍ができたりすることで胃の痛みを生じることになります。
胃酸は本来、食べ物の消化を助けたり、外からの細菌などを殺菌する働きがあり、いろいろなものを食する私たちにとってはとても重要な働きをしています。
しかし、ストレス時には胃酸はかえって人に害になることもあるので、なるべくストレスを解消しリラックスすることが大切なわけです。このようなことは成人だけでなく、子どもにも同じようにあてはまります。
とはいえ、子どもの胃やおなかの痛みが全部ストレスによるものとは限りません。ですが、ストレスが胃に悪い影響を与えるのは事実です。ほかに重大な病気が隠れていないことを知る必要はありますが、まずはリラックスした環境で食事をしましょう。
食欲がないときはむしろ胃を休め無理をしないことです。できれば消化のよいものから少しづつ食べること。冷たい飲み物や味の濃い食べ物も控えるようにしましょう。症状が長く続くようなら小児科を受診し、痛みの原因を探ってもらいましょう。
ストレスによる腹痛は長引く場合も
子どもの腹痛の原因がストレスによるものの場合、ストレスがある限り繰り返し症状が出るかもしれません。何がストレスになっているのかを、家族でよく考え、話し合ってなるべくストレスの発散や解消、そしてストレスのない環境を作ってあげたいものですね。
決して無理をさせないように、保護者としてじっくり見守る姿勢も大切してください。単に「大丈夫だよ」と声をかけるだけではなく、子どもの心に沿ったかたちのきめ細かな対応がとても大切だと思います。