入試本番! 子どもが平常心を保てる環境づくりを~当日・面接編 [高校受験]
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高校受験シーズンがいよいよ始まりました。そこで、入試当日と面接試験に備え、ご家庭で注意していただきたいことについてお話ししたいと思います
■余裕を持って朝食をとり、脳を活性化させる
脳は、起床から2~3時間後に最も活性化しますから、試験開始の最低2時間前には起きているのがよいでしょう。
また、脳をよく働かせるには、速やかに体温を上げることも必要です。朝食の1時間後、体温はピークまで上がり、脳の回転も速くなりますから、余裕を持ってバランスの取れた朝食の準備をしてあげることが大切ですね。
■気持ちが焦る状況をつくらない--まずは交通機関の遅延情報を確認
入試で最も大切なことは、ふだんどおりの実力を発揮できるよう、気持ちが焦る状況をつくらないことです。まずは、朝いちばんに交通機関の遅延情報を確認し、遅れているようなら速やかかに別ルートを検討すれば焦らずに済みます。子どもが落ち着いて試験問題と向き合えるよう、約30分前には入試会場に到着しているのが理想です。
なお、同じ学校を受験する友達との待ち合わせは、しないほうがよいでしょう。自分や友達が少しでも時間に遅れたりすると、お互いイライラする原因になるためです。
■保護者の不安を子どもにうつさないために
また、学校が遠い場合など、保護者のかたが送っていくケースも多いと思います。時々、ご自身が不安なためか、電車やバスの中で「受験票持ってる?」「大丈夫そう?」などとしきりに子どもに声をかけている保護者のかたを見かけますが、子どもの不安や緊張感をいたずらにあおることになるので、よくありません。子どもが自分なりに集中力を高められるよう、そっとしておいてあげましょう。同様に、帰りの交通機関の中で「どうだった? できた?」とうるさく声をかけるのもやめましょう。
■休み時間の過ごし方
よく、試験の休み時間に「あの答えは何だっけ?」と答え合わせをし合っている子がいますが、前の試験を振り返ってもいいことはありません。もちろん、友達と少しおしゃべりをして緊張をほぐすのは構いませんが、静かに頭を休め、次の試験に集中すべきです。また、入試会場のトイレは混む場合があるので、行ける時に早めに行っておくといいですね。
■面接ではふだんどおりの自分を見せて
面接で問われるのは、「志望動機」「中学時代の印象に残ったできごと」「高校生活への抱負」の三つがほとんどですから、事前にシミュレーションしておけば焦らずに済みます。
保護者のかたは、事前に子どもの服装や髪形に気を配ってあげると同時に、相手に「伝えよう」とする気持ちが大事であることを伝えておくとよいでしょう。
面接では控室(廊下)で待つ時間も見られていると考え、だらしない態度は取らないことが大切です。ノックして入室し、ドアを閉めて一礼、いすの横で一礼して「どうぞ」と言われてから座るのが基本。相手の目を見ると緊張するなら、襟元の辺りを見るとよいでしょう。
グループ面接の場合は、自分ばかりめだとうとせず、人の話もきちんと聞き、話の流れを意識して発言することが大事です。前の人に、自分の意見と同じようなことを言われてしまった場合も、「同じような考えなのですが……」と断ってから、考えたことを自分なりに言葉にしてみましょう。
■試験後の対応は迅速に
みごと志望校合格の場合、保護者のかたには、入学金の振り込みなど、さまざまな手続きが待っています。残念な結果だった場合は、すぐに学校の先生に相談し、二次募集をしている学校について調べる必要があります。公立高校の場合は新聞に掲載されますし、私立高校の場合は私学協会のウェブサイトにも情報が出ます。また、塾にも情報が集まります。行ける学校は必ずありますので、子どもにとってベストの選択になるよう、迅速に対処してください。
毎年、この受験直前の時期には、自らの進路を切り開くために、見違えるように成長する子どもたちが多いものです。受験生のみなさんの健闘を、心からお祈りしています。
(筆者:安田 理)
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