気になる数点の差、なう。[大学受験]
センター試験が終わりました。
ムスメにとっては1年ぶり2回目の出場(高校野球か)になりますが、現役時代の会場が母校だったことを思うと、知らない土地、知らない大学での試験はさぞや緊張したことでしょう。というか、緊張したのはむしろ私のほうで、動物園のシロクマのように部屋中をウロウロと歩きまわり、たまに時計を見ては大きくため息、という1日を過ごしました。
そんな状態のまま、じりじりとムスメの帰宅を待ち、ムスメが笑顔で、「まあまあできたよ。」と言ってくれた途端に涙が出ました。ああ、やっとその言葉を聞けた、と。
いやいや、受験シーズンはまだ始まったばかりだし、夫がムスメにそっと言った、「お母さん、心配で全然仕事もしてないけどラーメンは残さず食べてたよ。」という余計なひとことに立腹もしましたが、とりあえず初日が終わったことに安堵したのでした。
しかし問題の2日目。ムスメの鬼門は数学ⅡBだったのですが、これに関しては常々、「前向きに取り組みたい。」と語っておりました。そして「浪人生の伸びしろは不得意科目の強化」という言葉どおり、せっせと勉強してきたのですが、つくづく「相性が悪かった。」と言わざるを得ない。そんな結果になってしまいました。
しかし不得意なりに、「よいところもあったよ。」というのでワクワクして聞いてみたら、「難易度にかかわらず、解けないという点では通常どおりなので、平常心が保てた。」とのこと。……そうですか、平常心ですか。
センター試験の数ⅡBのあとに泣き出してしまう受験生は毎年いる、という話も聞きます。もしかしたらムスメもそのうちの一人として涙を流しているのではないか、と気が気ではなかったのですが、「できんものは、できん!」と開き直ったムスメ。ある意味頼もしいと言えないこともない……か?
自己採点の結果が、目標点にあと一歩届かなかった、とわかったときには多少荒れましたが、それでも去年よりはずっとよい点数であったことですし、傾斜配点のことを考えれば二次試験で挽回(ばんかい)できるチャンスは十分にあると思います。がんばれムスメ。机まわりのセンター試験対策分のテキストを片付けて、次は二次試験対策、あ、その前に私大入試もある。
なんだか、次から次へと新しいモンスターと闘い続けるしかない、勇者のような受験生。知識と努力とで鍛えられたメンタルで挑む試験は、大学受験だけじゃなく、社会の荒波にもまれても負けない、大きく強い人間になるための訓練だと、お母さんは信じてる。
(筆者:おぐらなおみ)