小5の夏休み 苦手克服の秘訣は「三つの目」にあり!?
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高学年になって、急に苦手教科や単元が増えてきたと悩む保護者も多いだろう。もうじき迎える夏休みは、苦手を克服するチャンスでもある。ベネッセ教育情報サイトでは、森上教育研究所の森上展安氏に、小学5年生を対象にした苦手克服法について伺った。
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苦手を克服するためには、自分がどこでつまずいているかを、自分で把握する必要があります。つまり、自分の頭の中を自分で眺めてみる。そして、そこで見えたもの=自分がどう考えたかを、先生や保護者に伝えられるといい。伝えようとすることで、自分がどこまでわかっていて、どこがわからないかがはっきりしてきます。自分を振り返って、そこで見えたものを相手に「見せる目」を持つことが、とても大切なのです。
もう一つ、大切なのは「見られる目」。第三者から「見られている」という意識です。できなかったことができるようになるためには、通常よりかなりのエネルギーが必要ですが、保護者のかたやあこがれの先生に認められている、目をかけられていると思えば、「がんばろう」という気持ちが自然にわいていきます。第三者のまなざしを感じることでモチベーションが上がるんですね。
ただし、このまなざしが「監視」や「強制」と受け取られては、逆効果になります。つまり、教える側には「自分は目をかけられている」と感じさせる努力が必要なのです。
また、その単元や問題の要点や説き方のポイントを見抜く「見る目」も重要です。
子どもの間違いを叱ったりはせず、「どういうふうに考えたのか教えてくれる?」というふうに問いかけて、自分の頭の中を観察させ、説明させて「見せる目」を育てる。そして、その説明に応じて、間違いやすいポイントや着眼点を示し、子どもの「見る目」を育てる。さらに、「あなたならできる」「応援しているよ」という気持ちを常に伝えていくことで、「見られる目」を意識させる——教え方は先生によってさまざまですが、よい教師はこの「三つの目」の要素は外さずに教えているようです。
思春期は、「見せる目」「見られる目」の意識が育ち始める時期でもあります。特にこの時期、子どもにとっても、保護者のかたにとっても「三つの目」の意識を持つことは大切です。
出典:夏休みは、苦手克服に集中![中学受験 5年生] -ベネッセ教育情報サイト
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