志望校選びの絶好のチャンス! 高校合同説明会、上手な参加の仕方を専門家がアドバイス
高校受験に向けて、受験対策に本腰を入れ始めた中3生も多いだろう。受験勉強も大切だが、この時期にぜひ参加してほしいのが、全国で行われ始める「高校合同説明会」。そこでベネッセ教育情報サイトでは、安田教育研究所の安田理氏に、高校合同説明会の上手な参加の仕方についてアドバイスしてもらった。
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合同説明会のよさは、現場の先生にじかに質問することで、校風や文化を、ある程度肌で感じとれるということです。
たとえば進学実績が同程度だったとしても、どのような指導でその結果を出しているかは学校によって異なります。ノートを提出させて家庭学習の内容をチェックする学校もありますし、定期テストの順位を貼り出し、結果を競わせる学校もあります。学ぶことのおもしろさや、問題点を見いだす力を引き出すことに指導の重点を置いているけれど、勉強法は各自のやり方に任せるという学校もあるでしょう。
本来、大切なのは、進学実績そのものよりも、大学卒業後も子どもが伸びるような、将来を見据えた指導です。しかし、「子どもの将来を考えて進路指導を行っていますか」と質問したら、先生方からは100%「行っています」という答えが返ってくることでしょう。
そこで、「進路指導は、どんな感じでやっているのですか」など、あえて漠然とした質問を投げかけるのも一つの手です。そのうえで、実際の施策について具体的に話してもらうと、そこから学校の雰囲気や方針が見えてきます。
また、学校生活について身近なことを尋ねると、学校の雰囲気がわかってきます。生活指導はどんなふうに行われているのか。お昼はお弁当を持っていくのか。盛んな部活は何か、特徴的な学校行事の様子など。
ここでも重要なのは、数値や結果より、その背景にある学校の文化や「考え方」について語ってもらうことです。たとえば「ICT教育について」尋ねるとすれば、「電子黒板が全教室にある」といったハード面だけでなく、ICT教育を通じてどんな力を身に付けてほしいのかといった「考え方」も聞き出してください。
出典:資料ではわからない「学校生活」の質を知るには[高校受験] -ベネッセ教育情報サイト