中学受験の過去問は何年分やるべき? 専門家が効果的な学習法を伝授

中学受験の過去問は何年分やるべき? 専門家が効果的な学習法を伝授中学受験を目指すなら、志望校の過去問題(過去問)への取り組みは必須といえる。子どもに自信を失わせることなく、難しい過去問に挑戦させるためにはどのように指導すればよいのだろうか。森上教育研究所の森上展安氏に、指導のポイントや効果的な学習法を伺った。

 

***

 

志望校の過去問題を解く目的は、問題の傾向と自分の弱点をつかみ、本番までに自信を付けることです。10年分やれば安心。少なくとも5年分を用意し、古いほうから取り組みます。1月の受験直前期には、去年の問題の合格点がとれるようにしましょう。

 

最初は「できなくて当たり前」と子どもに伝え、弱気にさせないようにしてください。時間も様子を見て長めに取り、難しい問題は飛ばしても大丈夫です。大事なのは、「落としてはいけない基本問題を落とさない」ようにすること。過去の正答率が5割以上の問題を落とさず、確実に得点できるようになることを目指しましょう。

 

正答率が4割、3割といった難問はできなくてかまいません。入試は、5割の人ができている問題を落とさず、半分より上の得点がとれれば合格する可能性が大きくなります。過去問を解き終わったら、正答率50%以上の問題の、できなかったところに絞って復習させてください。数年分の過去問に取り組むうちに、どの教科のどの単元を伸ばせば合格点に達するかはっきりしてきますので、対策もしやすくなります。

 

また、中学入試の問題形式は、毎年大きくは変わりません。形式に慣れるうちに、問題を見ただけでどこから手を付けるべきか、落としてはいけない問題はどこかが、子どもにもつかめてきます。どの単元が出る、出ないといった傾向の分析もしましょう。

 

昨年の問題は受験直前の総仕上げに使います。時間を計って、本番どおりに取り組みましょう。「この1点が大事なんだ」と一生懸命最後まで考える子は、必ず伸びます。

 

出典:「過去問」の取り組み方[中学受験 6年生]ベネッセ教育情報サイト

子育て・教育Q&A