人生初の面接で知っておきたいこと(1) 面接試験のねらいとは?

 私立、公立を問わず、入学試験で面接を実施する高校はとても増えています。入試の形態や検査の内容は都道府県によって異なりますが、推薦入試、特色選抜などを中心に、何らかの形で面接が実施されています。面接を取り入れる高校側のねらいについて、進研ゼミ高校受験総合情報センターの浅野剛センター長が解説します。

 

 

 まず、面接をどう入試に組み入れているかは、それぞれで異なります。1対1の個人面接なのか、複数の受検者を一つの会場で実施する集団面接なのか、自分が受ける高校がどういうスタイルで面接を実施するかを、受検前に確認しておく必要があります。

 

 また、面接試験の配点も、調べておくようにしましょう。推薦入試や特色選抜などは、総定員に占める合格者の割合が少ない場合が多いため、基本的に倍率は高くなっています。こういった選抜の場合は、調査書点(内申点やその他の記載事項)の割合が大きいですが、倍率が高いということは、面接やその他の検査(作文など)の点数で差がつく可能性もあります。

 

 お子さまにとって人生初めての面接試験になるという方がほとんどだと思いますので、保護者のみなさんも不安が多いかと存じますが、ぜひ知っておいていただきたいことが一つあります。高校側は、「生徒の悪いところを見抜こう」「どんどん減点しよう」というふうに、目を光らせているのではないということです。高校側は、子どもの行動をなるべく善意に解釈しようと努めています。

 

 いずれにしても、高校入試でなぜ面接を行うのか。その目的は明確です。学力検査で測ることのできない、生徒の意欲を知るためです。意欲は、ペーパーテストで測ることが難しいため、面接が実施されるのです。

 

 高校側が面接で知りたい生徒の意欲とは、教科の学習活動についての意欲と、その他の活動(学級活動、生徒会活動、部活動など)についての意欲です。教科の学習活動についての意欲とは、自分はどういう勉強が好きか、高校でどんな勉強をしたいか、そこから将来どんな目標を抱いているかということ。特色がある学科の入試では、当然その分野について聞かれます。

 

 最近は、コミュニケーション能力を測るために、集団討論やグループ面接などを取り入れる場合があります。コミュニケーション能力というと難しく聞こえますが、相手の言っていることを理解して、自分の考えを伝える力です。あまりうまくやろうと気張らずに、でも一生懸命取り組むことが大切です。


なお、実際に面接を受ける際の準備や心構えについては、浅野剛センター長に「よく聞かれる質問は?」「話し方のポイント」「注意すべきマナーや態度」をきいたこちらの記事を参照ください。

人生初の面接で知っておきたいこと(2) 面接対策Q&A

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