「第二志望」意識の落とし穴に注意! 併願校受験の心得を専門家が説く
14、15歳の中学生の受験にはいろいろなことが起こるものだ。多くの受験生は一般入試で私立と公立の高校を受験することだろう。特に併願で受ける私立高校受験の盲点について、安田教育研究所の安田理氏が注意を喚起した。
***
併願校をよく、「安全校として受ける」「第二志望」というかたがいます。これが盲点で、準備や対策を第一志望校ほど熱心に取り組まず、受験されるケースが多いようです。
たとえば、本命校や挑戦校は「過去問」を何年分も解いていながら、併願校の過去問は一度も解かずに本番に臨む受験生がいます。難易度や倍率が低くても、これでは受かりません。公立との併願者が多い私立は合格者を大勢発表します。それぞれのレベルに応じた受験生が大勢受けますので、合格者が多いからといって決して易しいわけではありません。
「第二志望」として併願校を受験する時にも、「必ず合格をとる」「万が一の場合は通うつもりがある」といった強い意思を持っていないと危険です。また、それほど緊張感なく受験した「第二志望」がダメだった場合のショックは、逆にすごく大きくなります。
「第二志望」校であっても、1年分でいいので必ず「過去問」を解いて臨んでください。どうしてもやる時間がないというなら、問題を見ておくだけでも有効です。各教科の問題量、問題形式、各教科の問題のレベル、記述が多いのか選択式問題が多いのか、数学の問題の並びは易しいものから並んでいるのか、社会の人名・用語はひらがなでもいいのか漢字指定なのか……これらを承知しているだけでもずいぶん違います。
「第二志望」意識は捨てて、受験するすべての学校についてきちんと対策を立て、準備することが重要です。