後悔しない文理選択 「大切なのは自分の興味」と専門家

後悔しない文理選択 「大切なのは自分の興味」と専門家高校1年生にとって、将来の進路に大きく関係する「文理選択」の時期が迫ってきた。文系と理系のどちらに進むかを決めるこの機会に、「自分の興味や関心を見つめ直して」と話すのはベネッセ教育総合研究所の村山和生氏だ。文理選択時に注意すべき点を解説してもらった。

 

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文理選択は大学受験や進路選択の第一歩。まだ先のことながら、大学のどんな学部や学科が就職に有利かが気になると思います。しかし、自分にとって最も有利だということは、就職に有利と言うことではなく、「自分が主体的に学べる場」「自分の興味・関心や適性に合った学部」であるということです。社会が求めるのは「主体性」のある人材であり、「何を学んだかが問題ではない」「大学で自ら考え、行動した経験のある人材が欲しい」という企業の採用担当の声をよく耳にします。興味のないことを主体的に学ぶのは難しいもの。自分の興味や関心を大切にすることが大切です。

 

「理科の成績が悪いから文系」「就職に有利だから理系」といった短絡的な選択はやめてください。今年度(2014年度)の高1生は、新しい教育課程に移行してから2年目の学年。新教育課程の特徴として理科の学習量が増えているため、必要以上に理科への苦手意識を抱いている生徒が多いと考えられます。しかし、学習のペースさえつかめれば学力は急速に伸びることもありますから、現時点で「苦手だから」という理由であきらめるのはもったいないです。しかし、「就職に有利だから」と理系を選択するのも危険です。自分がその学問に本当に興味・関心が持てるのかを見つめ直すようにしてください。

 

「グローバル社会だから」英語が学べる学科→文系、という判断をしたかたも再考しましょう。今は、英語ができるだけでは就職に有利になりません。英語を使って何をしたいのかイメージできないと、自分の可能性を狭めます。将来、海外でビジネスをしたいのであれば、大学では経営学などを学び、言語は就職してから学ぶという方法もあるでしょう。

 

出典:文系? 理系? 後悔しない文理選択のポイント【前編】 -ベネッセ教育情報サイト

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