都立高校出願直前 進学重視型単位制高校の動向を専門家が分析
都内の公立中学校を今春卒業する中学生は、どの都立高校を第一志望としているのだろうか。12月時点での調査結果をまとめた「都立高校志望予定調査」(2014<平成2>)年1月8日発表)の中から、特に「進学重視型単位制高校」をめぐる動きについて、ベネッセコーポレーション 進研ゼミ高校受験総合情報センター長の浅野剛氏に聞いた。
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新宿高校は、昨年(2013<平成25>年)春、東大現役2名をはじめ、国公立大学合格者数を堅調に伸ばしていることもあって、今年も多くの志望者数となっています。
墨田川高校は志望者数が減少し、一方で、周辺の上野高校などの志望者が増えています。推薦入試の枠が前年度の30%から20%に減った国分寺高校は、特に女子の志望者数が減っています。多摩地域は南多摩・北多摩・三鷹・武蔵などが中高一貫教育校となり、高校募集減または募集中止となったこともあって、近年は武蔵野北・小金井北など周辺の高校の志望者が多くなる傾向にあります。
また、今回から進学指導重点校、進学重視型単位制高校、中高一貫教育校<併設型>の3つのグループごとに、共同での入試問題作成を行う入試問題の「グループ作成」が始まります。このグループにおいては、初年度の難易度予測が難しいグループ作成問題への不安も影響しているようですが、入試問題・傾向が見えてくる来年度(2015<平成27>年度)以降は反動でまた増加することも予想されます。
【図 進学重視型単位制高校の志望者人数動向】