中学受験のプロ、図形への苦手意識は「コンパスで遊ぶ」ことで克服を

中学受験のプロ、図形への苦手意識は「コンパスで遊ぶ」ことで克服を計算は得意だけれど、図形問題は苦手。そんな子どもは少なくないはず。「算数の図形がとにかく苦手」という小4女子の母親の悩みに、平山入試研究所の小泉浩明氏がアドバイスする。***【質問】算数の図形が、とにかく苦手です。コンパスを使ったり、分度器を使ったりすることがなぜかできません。また、空間で回転したり向きを変えたりするとわからなくなってしまいます。【小泉氏からのアドバイス】コンパスも最初のうちはなかなか上手に使えないものです。指をうまくねじることができない、描き始めと描き終わりがぴったり合わない、コンパスの脚に触ってしまうなど、悪戦苦闘してしまう子どもも少なくないと思います。あるいは、コンパスを使う時の指の動かし方が、子どもたちの生活の中で少なくなっていることが追い打ちをかけているのかもしれません。要はコンパスをクルッと回す動作を体に記憶させればよいのですから、何回も動作をくり返すことです。最初はそれこそコマを回すとか、ボールペンのおしりのほうを親指と人差し指でひねるなどの動作をくり返して慣れさせます。次に、コンパスを使って円を描かせます。ポイントは下手でも気にしないで何回も描くことです。また、コンパスの勉強というよりコンパスで遊ぶという感覚が大切です。4年生ですと、コンパスと定規を使って正三角形や二等辺三角形を描く勉強をすると思います。円だけではなく、それらの図形を何回も描いて、その美しさや不思議さを体感するとよいでしょう。これは分度器でも同じです。適当な角度をつくってその角度を測ったり、逆に好きな角度をつくったりして遊んでみましょう。図形が苦手ということは、図形に慣れ親しんでいないことが大きな原因だと思います。

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