高校受験のプロに聞く、私立受験校選択の戦略
高校受験を控える家庭にとっては、本格的に志望校を決める大事な時期に入った。特に私立高校の受験校をどうするかは入試パターンを知った上での戦略が必要だ。高校受験のプロ、安田教育研究所の安田理氏に、入試パターンと対策について伺った。
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私立高校の典型的な入試パターンは、以下の通りです。
●推薦入試
・出願条件:第一志望であること 内申基準あり
・入学条件:出願=ほぼ合格=入学
●一般入試≪第一志望≫
・出願条件:第一志望であること 内申基準あり、なし
・入学条件:合格したら必ず入学
●一般入試≪併願優遇≫
・出願条件:公立第一志望、本校第二志望であること
・入学条件:公立高校に不合格なら入学
●一般入試≪オープン入試≫
・出願条件:条件なし 他の私立が第一志望でも可
・入学条件:まったくフリー
私立高校の出願基準の大半は内申点(正確には調査書点)ですが、これは学校で付けられる内申点のことばかりではありません。加点される要素、他の条件があります。ある私立高校の推薦入試の出願基準を見てみましょう。
●9教科5段階評価の合計が33以上、かつ1がない
●英語検定、漢字検定、数学検定の3級で各1点加算。準2級以上で各2点加算(最大2検定まで)
●生徒会役員、各委員会・各部活動・各クラス等校内諸活動において長期的にリーダーとしての活動が顕著であり、他の生徒の模範となった生徒は1点加算。担任(担当顧問)の証明文が添付されていること
●3年次の欠席日数が原則として6日以内であること
中1、2生のうちにこうした検定で3級、準2級を取得しておけば、入試において大変有利に働きます。検定を取得しているということは、少なくともコツコツ努力することができる生徒であることの証明であると、高校は見ているのです。