中高一貫校で、学力を伸ばしてくれる学校は東京に集中!?
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中高一貫校では、6年間にどれだけ学力を伸ばせるのか、ということが受験情報誌などでも注目されている。森上教育研究所では、これまでに行われてきた測定方法の大きな問題点を解消する測定方法を開発し、「学力を伸ばしてくれる学校」として、データを発表した。研究所を主催する森上展安氏に解説してもらった。
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「学力を伸ばしてくれる学校」が、どの地域に集中しているのか、または分散しているのかは大きな問題です。そこで学校所在地別に、学力の伸び別の学校数を集計したもので、学力の伸びは、入り口を首都圏模試の2007年中学入試偏差値、出口を2013年大学合格実績(早稲田・慶応・上智大)として、その差で計算してみました。対象となる学校は、首都圏模試の中学入試偏差値45以上の女子校・共学校としています。
学校の所在地は、首都圏を埼玉・千葉・神奈川・東京に分類。この所在地ごとに学力の伸びを6段階で分類すると、所在地によって大きな差が見られます。偏差値を5ポイント以上の学校に相当する大学実績を上げた学校が全体の12%、15校ありますが、大学合格実績は、入学した生徒の質で左右されるといってもよいくらいで、偏差値が5ポイント以上伸びるほどの実績を残せたということは、生徒全員が中学入試で1ランク上の学校に入学したようなものです。
6年間での伸びが偏差値2以上5未満相当の学校も、「学力を伸ばしてくれる学校」として多少は評価されるべきでしょう。偏差値2以上5未満相当の学校に偏差値5相当以上学力を伸ばした学校を加えた「2以上伸ばした学校」の割合を見ると東京と神奈川は40%程度で、千葉・埼玉とは大きな差があることがわかります。
また、偏差値5相当以上伸ばした「学力を伸ばしてくれる学校」は、埼玉・千葉・神奈川にはほとんどありませんが、東京には12校もあります。東京には顕著に学力を伸ばしてくれる学校が多いので、受験生が越境して受験する理由となっていることが推察できます。しかし、東京の学校に通学可能な受験生ばかりではなく、それゆえ、埼玉・千葉・神奈川では「学力を伸ばしてくれる学校」は希少価値なので人気が集中しやすいのです。
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