夏休みには「オープンスクール」で志望校を研究 先生と生徒の様子を見れば、その高校のよさがわかる[高校受験]
■先生と生徒の様子を見れば、その高校のよさがわかる
今回は、学校見学の際に観察すべきポイントについてお話します。
受験に成功するかどうかは、本人の「その学校に入りたいという気持ちがどれだけ強いか」にかかっています。自分が本当にその学校に行きたくなれば、勉強に対する姿勢が変わってくるものです。
まだあまり志望校を具体的に考えていなかったり、比較ポイントが明確になっていなかったりする時、学校見学でいちばんに目につくのは施設などのすばらしさや雰囲気のよさでしょう。けれども、学校見学に行った時こそ、ぜひ見ていただきたいポイントは、生徒と先生の様子なのです。
どうしてもお子さま本人は、「校舎が新しくてきれい」とか、「制服がオシャレですてき」とか、「文化祭で先輩から親切にされた」といったことで志望校を決めがちです。が、その学校に通っている生徒を見ると、それまで魅力的だと思っていた難易度の高い学校や伝統校、話題の学校の生徒が、実はあまりいきいきとしていなかったり、元気がなかったり、楽しそうではなかったりすることがままあることに気付きます。逆に中堅校や一般校でも、生徒が明るく楽しそうにしている学校もあります。
また、どうしても在学中の3年間のことだけを考えて学校を選んでしまいがちですが、学校は卒業後も何かと縁があるもの。そして、その縁はおもに先生とのつながりで生まれることが多いものです。私立高校のよさのひとつは、卒業後に母校を訪ねた時、教わった先生がいることです(公立高校は異動が多いので、こうしたふれあいがなかなか持てません)。ですから、どんな先生がいるのかもよく観察してください。先生がいきいきと楽しそうに仕事をしている学校は、生徒もいきいきとしていることが多いのです。
リビングのテーブルで、「高校受験案内」や学校のパンフレット、雑誌などを材料に受験する学校を探すのではなく、実際に学校に足を運び、ご自分の目で生徒や先生を観察しましょう。その学校のよさを見つけること、それがお子さまの充実した3年間につながると考えてください。