受験校選びは「卓上で済まさず、実際に足を運んで」と高校入試の専門家

受験校選びは「卓上で済まさず、実際に足を運んで」と高校入試の専門家高校入試に向けていよいよスタートする受験生活。学習面以外に、今の時期にこそやっておくべきこととは? 高校受験のスペシャリスト、安田教育研究所の安田理氏にお話を伺った。

 

***

 

少し先の話になりますが、私立高校を受ける場合は、受験校を決める時に、概ね次のような手順を踏むことになります。

 

まず、12月に中学と私立高校の間で入試相談というものが行われ、個々の生徒について「合格の可能性」が話し合われます。その相談に出向くために、その前に中学校では本人・保護者・担任との三者面談が行われ、志望校について話し合います。その時にはどうしても「受かる学校探し」になってしまいます。

 

この段階までくると、学校の特色が自分に合っているかどうかよりも、受かりそうかどうかのほうに比重が置かれてしまうのです。これでは3年間充実した生活が送れる学校かどうか、ということにはなりません。

 

高校は大学への「通過点」としてではなく、在学する3年間そのものに大きな意味があります。お子さまの学校生活が充実したもの、いきいきしたものになるかどうかは、難関大学合格者数や偏差値という数字からはわかりません。それはお子さまや、保護者のかたが、その学校の中身を知ることでしか判断できないものです。
また、受験に成功するかどうかは、「その学校に入りたいという気持ちがどれだけ強いか」にかかっています。お子さまが本当にその学校に行きたくなれば勉強に対する姿勢が変わってきます。そういう点からも、早い時期にお子さまと一緒に受験校の候補となりそうな学校をいくつか訪れることをおすすめします。

 

リビングのテーブルで、「高校受験案内」や学校のパンフレット、週刊誌などを材料に学校を探すのではなく、実際に学校に足を運び、本人・保護者の目で学校のよさを見つけること、それが充実した3年間につながるのです。

 

出典:受験生活のスタートにあたって 今のうちにお子さまと高校へ[高校受験] -ベネッセ教育情報サイト

子育て・教育Q&A