高校進学で好スタートを切るために、やっておきたいこと
進学の季節、新しい環境では誰もがよいスタートを切りたいと考えるだろう。安田教育研究所の安田理氏は、そのためには保護者にも意識して欲しいことがあると語る。来年の高校受験に向けて、その心構えを伺った。
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「楽勝で受かった併願校だから、当然上位にいられる」と考える保護者がいます。しかし、どの高校にも、たまたま上位の学校に不合格になって入学してきた生徒が、かなりいるのが普通です。優秀な子どもでも、受験勉強で燃え尽きた、ゲームや携帯電話などにはまる、家庭内のゴタゴタなどで精神が不安定……など、勉強への意欲を失うキッカケはそこら中に転がっています。
毎日の予復習をコツコツとやり続けることができるタイプならば、意欲を失う心配はまずありません。しかし、中学校時代はクラスでトップ・上位であっても、高校入学後に順位を下げることがあります。そういう時に、ショックで自信を失ってしまうことは避けたいものです。
万が一順位が下がった時には、自信を失わないよう、子どものよさを見つけほめることが大切ですが、そうならないためにはまず、規則正しい学習習慣を付けておくことです。入学が決まってからも、毎日必ず3時間は勉強する習慣を付けましょう。中学校の学習の総復習がいいと思います。特に、定期試験や模擬試験などで成績が悪かった教科の単元の復習は必ずやってください。不得意をなくしておくことが、高校で好スタートを切るうえで欠かせません。
子どもに毎日きちんとした生活をさせるためには、保護者もスケジュールを守ることが大切です。起床時間、食事時間、風呂の時間、就寝時間等は一定であることが、自然と生活にリズムをつくるからです。また、これまでは受験勉強があるのであまりさせてこなかった家の手伝いも、どんどんさせましょう。