減らしたい気持ちを生かす、効果的な「ケアレスミス」指摘のしかた
試験に臨む際、ケアレスミスは絶対に避けたいもの。問題を最後まで読まず、思い込みで解いてしまうので間違ったり、引っ掛け問題に引っ掛かったりしがち、という小3男子の母親からの質問に、平山入試研究所の小泉浩明氏が答えてくれた。
***
【質問】
設問を最後まできちんと読まないで、思い込みで解いてしまいます。見直しても、≪合っている≫という先入感があるので、見直しになりません。(小3男子の母)
【小泉氏からのアドバイス】
まず、ミスをしなかった場合の得点や偏差値の伸びを、子どもと一緒に計算してみましょう。失ったものの大きさを自覚させ、残念と思わせることです。それから、「事前に確認する方法」と「事後に確認する方法」を教えます。
「事前確認」とは、大切な箇所に線を引いて、そこを注意する習慣をつけるような方法です。問題文だけではなく、問いにも線を引きながら読んでいくことなどが効果的でしょう。
「事後確認」とは、得た答えが正しいどうかのチェックです。国語の抜き出し問題では、抜き出したものと本文を比べて、一字ずつ正しいかをチェックするとよいでしょう。算数の場合は、出てきた答えを条件に入れて問題が成り立つかどうか確認したほうが、最初から計算し直すよりも速くて正確な場合があります。
また、お子さま特有の「ミスするポイント」を指摘してあげましょう。「分数で通分する時なぜか必ず計算ミスをする」「答えを解答欄に書き写すときによく間違える」など、ケアレスミスを一覧表にし、机の前にでも貼っておくと気を付けるようになります。「面倒くさい」という気持ちから、「少しでもミスをしたくない」という方向にすることが第一歩。高学年になる前にケアレスミスのクセを直しておきたいものです。