5人に1人が「受験対策をしなかった」 推薦・AO入試入学者学力不足の声
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大学数が増加する一方、少子化の影響で人口は減少。選り好みしなければ誰もが大学に入れる「大学全入時代」が、いよいよ現実味を帯びてきた。今、学生は「大学受験」にどのように向き合っているのか? 2012年8月、ベネッセ教育研究開発センターでは、現役大学生を対象に「受験体験と入学後の学習実態に関する調査」を行った。その結果に見る「推薦・AO入試」の実情と「受験体験と大学入学後の満足度の関係」について、同センター主任研究員の樋口健氏が解説する。
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より多様な学生を求める大学側の意向で、1990年代頃から増え続けている推薦・AO入試。文部科学省の資料によれば、推薦・AO入試で入学した学生は、私立では半数を超えています。いずれも選考は面接や小論文などが中心で、学力試験がないケースも多いようです。そのため、近年特に推薦・AO入試によって入学した学生の学力不足が指摘されています。
今回の調査でも、推薦・AO入試の入学者の約半数は、高校3年時の学習時間が1日1時間未満でした。また5人に1人(20.1%)が「受験対策をしなかった」と答えており、その傾向は入試難易度が低いほど強まっています。無競争で入れる大学が増えたことは、やはり問題だといえるでしょう。
推薦・AO入試の入学者にも、入試に向けて努力を重ねた層は一定数存在します。38%が「あきらめずに努力し続けた」と答え、学習時間をしっかりと確保していました。こうした学生ほど、大学への満足度や学びの意欲を実感している割合が高く、結果からは一般入試入学者よりもモチベーションが高いことが伺えます。推薦・AO入学者といってもその実態はさまざまです。
全入時代といわれる今は、さして努力しなくても入学できる大学があります。大学側には、従来の「研究機関」としての役割以上に、若い学生を育てる「教育機関」としての側面が求められているのではないでしょうか。
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