公立高校の情報も「合同相談会」で[「合同相談会」をどう生かすか 第1回]

公立高校の情報が得られる「合同相談会」もある

 6月は高校入試に向けた「合同相談会」があちこちで開かれます。たくさん開かれている中でどれに参加したらいいのでしょうか? どんなことに注意して参加すればいいのでしょう? 今回は、「合同相談会」への参加を有意義なものにするためのポイントをお話しします。また、中学校で開かれる「進路説明会」についてもこの機会にお話ししておきましょう。



いろいろタイプがある

 ひと口に「合同相談会」といっても、いろいろな性格のものがあります。運営母体を見ても、各都道府県の私立中高協会が主催するもの、新聞社・出版社が主催するもの、大手塾・塾団体が主催するもの、地区ごとの学校の集まり、付属校・キリスト教といった同じようなタイプの学校の集まり……といったように多種多様です。
 最近は、単に学校側が説明するだけでなく、講演(私もいくつもの「合同相談会」で保護者のかた向けに講演しています)、パネルディスカッション(学校の先生だけでなく、在校生の保護者によるものもあります)、部活のデモンストレーション……等、いろいろ工夫された企画があったりしますので、保護者のかただけでなく受験生本人も一緒に参加したいものです。
 以前の「合同相談会」といえば、会場に参加している学校は私立高校ばかりでしたが、最近では公立高校と私立高校の両方が参加しているものや、さらには公立高校だけのものまでありますから、公立高校についても情報を得られるようになりました。
 公立高校のパンフレットは簡単なものが多く、入学してからの学園生活などについては皆目(かいもく)わからないので、こうした機会に受験する可能性のある学校についてはブースを訪ね、話を聞いておくといいでしょう。
 私立高校についても、家から近い地域の学校が集まって開く「合同相談会」があったら、必ず参加してみてください。「通学できる範囲にこんな学校があったのか」と、気が付かないでいた学校があるからです。
 同時に、この機会に書店で「受験案内」を1冊購入するといいでしょう。どの「受験案内」にも県ごとに学校所在地MAPが付いていますから、それで家から通える範囲にはどんな学校があるのかまずチェックすることをおすすめします。
 チェックした学校については、どの「合同相談会」に参加しているか、学校に問い合わせてみます。ピックアップした学校のうち複数以上が参加している「合同相談会」があったら、出かけてみましょう。どの「合同相談会」にも参加しない学校については、後日学校が開く個別の「学校説明会」に参加するようにします。必ず開催日時を聞いておきましょう。一連の情報は、多くの学校がホームページにも掲載しています。
 6月には各出版社から「学校説明会」の本が発行されるので、それを見れば各学校の「学校説明会」のスケジュールを確認できます。


プロフィール


安田理

大手出版社で雑誌の編集長を務めた後、受験情報誌・教育書籍の企画・編集にあたる。教育情報プロジェクトを主宰、幅広く教育に関する調査・分析を行う。2002年、安田教育研究所を設立。講演・執筆・情報発信、セミナーの開催、コンサルティングなど幅広く活躍中。
安田教育研究所(http://www.yasudaken.com/)

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