夏休みの学習 不得意科目・分野・単元の克服[中学受験]
不得意(科目・分野・単元)を得意にするのは無理としても、少なくとも不得意でなくすることはできるだろう。不得意(科目・分野・単元)を長時間学習することは、苦痛が伴うので長続きしない場合が多い。不得意(科目・分野・単元)を少しずつ毎日コツコツ短時間学習することで、克服するのが現実的だ。
しかし、不得意になってしまった原因が、もともと嫌いな科目なので日頃からあまり学習せずに後れを取ったのであれば、本人が自分から「不得意(科目・分野・単元)を克服したい」と思うのでなければ毎日学習し続けることは難しい。しかも、不得意は、一から学習し直さなければ理解できない場合が多く、毎日少しずつしか進めないことも考えると、克服するまでに相当な時間が掛かる。
学期中は、学校も塾もあり、毎日コツコツ不得意(科目・分野・単元)を学習し続けることは難しいので、夏休みは絶好のチャンスとなる。特に、6年生にとっては、この夏休みが不得意(科目・分野・単元)を克服する最後のチャンスとなる。6年生の冬休みには、志望校の過去問演習が中心となり、不得意(科目・分野・単元)の克服に割ける時間はほとんどなくなる。通常、志望校の過去問演習をスタートするのが10月なので、その時までに不得意(科目・分野・単元)を最小限にしておきたい。
10月以降で、志望校の過去問演習を行った結果、理科・社会が不得意科目で、克服しなければ志望校に合格できないことがわかり、必死になって学習した結果、短期間に克服することができたケースもある。しかし算数と国語、とりわけ算数が不得意科目の場合は1年以内に克服することは難しい。もっとも、算数・国語が不得意科目という場合でも、よく話を聞いてみると不得意な分野・単元がいくつかあり、それが頻出する重要な分野・単元であるため模試などで得点できずに不得意科目となっていることも多い。その場合であれば、学習する範囲が少ないので、9月以降でも克服することは可能だが、夏休みを利用してできるだけ不得意な分野・単元を克服し、数を減らしておかなければ間に合わない。
ここで重視すべきは、子ども自身に「不得意(科目・分野・単元)を学習したい」と思わせる方法だ。これまで学習してこなかったのだから不得意になったわけで、放っておいても子どもが不得意(科目・分野・単元)を学習するようにはならない。そこで、1学期で受けた模試の結果から、どのような問題がどれだけ解ければ合格できるかを分析する。それで、不得意を克服しない限り、合格できないことが明確となれば「不得意(科目・分野・単元)を克服したい」という気持ちになるだろう。子どもに納得させて不得意(科目・分野・単元)を学習させることがポイントだ。