【回答:若泉 敏】志望校選び
「中学受験は親子の受験」とも言われ、保護者のかたの役割はとても大きいもの。受験準備が進むにつれて、心配事や気がかりもいろいろ出てくるでしょう。よくある相談事例について、専門家の先生がたや、合格家庭の先輩保護者のアドバイスを集めました。
国立中学の学区を調べる方法は?
志望校が遠方。学校情報の収集はどうすれば? 塾選びは?
公立高校志望なら、併設高校のない付属中学より公立中学のほうが内申が有利?
関西で英語に力を入れている中高一貫校は?
国立中学の学区を調べる方法は?
Q | 県内の国立中学を志望しています。国立の中学には学区があると聞いたので、インターネットで調べてみましたが、希望の学校のホームページには、教科、生徒会、研究会などの情報はあるのですが、学区についてはわかりませんでした。来年度の入試の情報もまだ公開されていないようです。このような場合、学区を調べるにはどうしたらいいでしょうか。 |
A | 直接学校に問い合わせをして大丈夫。その際、常識的なマナーは必要 学校のホームページに記載がない場合、詳細は直接学校にお問い合わせくださいということでしょう。 電話番号は載っていますから、堂々とおかけください。 学校事務の職員が出ますから、次の手順でお問い合わせください。 「受験を検討している児童の保護者です。」 「通学地域の指定があるようなので確認をしたいと思い電話をしました。」 「係のかたをお願いします。」 担当者が出たら、確かめておきたいことを存分にお尋ねください。 あらかじめ尋ねておきたいことをメモしておくと良いでしょう。 話が終わったら、 「どうもありがとうございました。」 と、お礼を言いましょう。 問い合わせの際に、氏名は必要ありません。 問い合わせをする際のマナーは、用件をはっきりと手短に伝えることです。 ご家庭の事情や、お子さまの様子をこまごまと話すことは、本件の場合不要なことですから控えましょう。お礼を言うこともお忘れなく。 |
志望校が遠方。学校情報の収集はどうすれば? 塾選びは?
Q | 本人の希望で寮のある学校(秀光中等教育学校・東北学院中学・志学館中等部)の受験を検討していますが、首都圏ではないため受験情報や偏差値情報などがとても少なく、ネットだけが頼りという状況です。 地方の私立を受験するためにはどのような方法で情報収集すればよいでしょうか? 近隣の塾から志望校へ受験した生徒がいないようなのですが、どのような基準で塾を選べばいいでしょうか? |
A | 手間を惜しんではいけない。ネットを過信せず、実際に足を運んで確かめて 情報収集がネットだけが頼りということですが、それはおすすめできません。学校選びも塾選びも実際に自分の目で見ることが大切です。以下のポイントをおさえて、自分のフィルターで納得のいく選択をしてください。
偏差値よりも、実際の入試問題の合格最低点が大事です。公開されていない場合も多いので、これは当該学校に直接尋ねて聞き出さなければいけません。口コミ情報は、全くデマということはありませんが、ネットに書き込む人は、当該学校に偏見をもっていたり、逆に過度の思い込みや期待を抱いていたりする場合も多いものです。直接学校の先生や生徒を見て、聞いて、確かめるべきです。 |
公立高校志望なら、併設高校のない付属中学より公立中学のほうが内申が有利?
Q | 秋頃から、子どもが急に付属中学をめざしたいと言いだし、ダメもとで勉強中です。今まで、「チャレンジ」と他社の問題集で自宅学習していました。ちょっと気になることを聞いたので質問です。 めざす付属中学には高校はありません。高校は公立高校をめざすのですが、そのときの内申が、公立中学の上位にいたほうが有利だというのです。ということは、今無理して勉強するよりは、中学の3年間で今までどおり自宅学習をしっかりやっていったほうがいいのではと思ってしまいました。 今勉強していることが無駄だとは思いませんが、がんばり屋の子どもは、塾に行っている子より遅れていると、夜もがんばってけっこう無理しています。合格するかわかりませんが、無理して入る意味があるのか不安になってきました。教えてください。お願いします。 |
A | 【絶対評価】なので、内申で不利になることはない。それよりも、今がんばっているお子さまを応援しよう 併設高校のない付属中学とは、国立大学付属中学のことでしょうか? 以下、地方国立大学付属の中学校を前提にお答えします。 平成20年度全国学力テストの結果では、国立大学付属中学生の平均点は、全国公立中学生の平均点を14点から25点も上回っています。したがって、公立中学校で上位10%内の生徒でも国立中学校では中位ないし、それ以下に位置する可能性があります。これを指して「内申が公立中学の上位にいたほうが有利だ」と判断される親御さんがいるようです。 しかし、これはかつての【相対評価】時代にいわれたことであり、今日では【絶対評価】による内申が高校に報告されています。したがって国立・公立を問わず、中学校内の相対的な位置(順位)が問題になるのではなく、学習到達度を踏まえた各教科の学習目標をより高いレベルで達成していく(観点別評価でAがつく)ことが内申として評価されることをご理解ください。つまり、ご質問のような不利な扱いは全くありません。 中学進学後、お子さまにやる気が出る保証はありません。お子さまがやる気を出している今このときこそ、支援すべきです。付属中学校の学校目標や、授業カリキュラム、生活指導の傾向、その他親が調べることは山ほどあるはずです。内申のことを考えて心配するより、もっと、がんばる子どもを応援しましょう。 |
関西で英語に力を入れている中高一貫校は?
Q | 現在4年生。帰国子女ではありませんが、現在英検3級です。英語に力を入れている中高一貫校を検討しています。関西では、同志社国際中、立命館宇治中、千里国際学園中等部の3校しかないと塾の先生に言われました。いずれの学校も帰国子女優先で一般枠が少ないので、立命館宇治中の自己推薦枠以外はおすすめできないとのことでした。一般枠の少数に合格するには相当の偏差値が必要になり、激戦なので普通校を受験するほうが無難とのことです。その3校以外に国際関係のおすすめ校は存在しないのでしょうか? |
A | 関西にも英語教育に力を入れている学校は多数ある。実際に足を運んでご自身の目で確かめて 4年生で英検3級はご立派です。英語論文が読み書きできるくらいの英語力を身につけて、ぜひ英語を使いこなせる有為な人材となってほしいと願います。私の教え子に小3で英検3級に合格した子どもがいました。小6に上がる頃は2級に合格しましたが、国語読解力は普通以下の学力でしたから、中学受験をするときにはたいへん苦労したのを覚えています。 さて、ご質問の3校以外に英語に力を入れている一貫校や国際理解教育を重視する学校は関西にも多く存在しています。 男女共学校では、 帰国子女や海外生活予定の生徒、留学希望者向けの教育を行う公立中高一貫校【兵庫県立芦屋国際中等教育学校】。 英語で一部教科を教えるイマージョン授業を行っている【京都学園中】。 会話・英作文をネイティブ教員が指導し、海外研修は英国で寮生活を経験する【金蘭千里中】。 少人数指導で国際感覚の養成に力を入れる【大阪国際大和田中】。 その他、【関西大学第一中】【追手門学院中】【京都文教中】などがあります。 女子校では、 国際理解のための英語教育に活力、定評がある【小林聖心女子学院中】や【甲南女子中】。 2003年にスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(SELHi)の指定を受け、英語教育に定評がある【大阪女学院中】。 中3でニュージーランド研修、高1秋からカナダ語学研修、また留学に向けて特訓授業を行う【聖母女学院中】。 同じく約1年間のニュージーランド長期留学もあり、高校在学中に英検1級を取得する生徒もいる【大阪薫英女学院中】。 個別指導によるきめ細かい学習システムで、国際感覚を備えた女性を育成する【神戸国際中】。 その他、【樟蔭中】【ノートルダム女学院中】【神戸女学院中】などがあります。 男子校では、 海外の伝統ある高校と姉妹校を結び交換留学も積極的な【清風中】などがあります。 実際に学校を訪問して、ご自身の目で確かめられることをおすすめします。 ※2008年12月現在の情報です |